北京
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第13期全国人民代表大会第5回会議が5日午前、北京で開幕しました。全国各地から3000人近くの全人代代表が一堂に北京の人民大会堂で集まり、それぞれの持つ意見や関心を会議で取り上げています。今回は四川省代表団の代表で中国無形遺産保護協会の鄭暁幸副会長をご紹介します。
全人代への参加は15年目となる鄭副会長は、今年11件の提言を打ち出しました。内容は無形遺産の保護・伝承、文化遺産の登録、文化観光と経済発展などに関することです。中でも鄭副会長が最も注目しているのは、三星堆遺跡の世界文化遺産登録に関する提言です。
三星堆は中国南西部、四川省の省都・成都市から北へ約20キロ離れた広漢市にあり、約3000〜5000年前に栄えていた古代蜀王国の都の遺跡です。
鄭副会長は、「三星堆遺跡は蜀王国の歴史的変遷、文明発展の過程における貴重な実物の証人であり、文明遺跡の傑出した代表的存在である」と語った上で、鄭副会長は調査研究の中で、三星堆遺跡は規模が大きく、完全に保存され、蜀王国文明の特徴的な文明の歴史とデザインを備え、青銅時代の中国文化の多様性、人類初期の政治組織、社会形態の進化プロセスを探索する上で重大な意義を持っているとの考えを示しました。
三星堆遺跡が持つ際立った普遍的価値や良好な保護管理状況に鑑み、鄭副会長は今回、三星堆遺跡の保護利用業務に対するプロジェクト、経費、政策などの面での支援を拡大するほか、早期に三星堆遺跡を国レベルの世界文化遺産としてノミネート登録プロジェクトに指定し、実質的に申請プロセスに組み込むことを提言しました。
この15年間、鄭副会長が注目してきた分野のほとんどは文化観光分野に集中しており、文化観光建設をめぐる鄭副会長による提案はすでに100件に達しました。(取材:趙雲莎)