中国の科学者チーム、深宇宙探査で重要な観測成果

2022-12-26 14:38:06  CRI

 広西大学は22日の記者会見で、同大の天文・空間科学技術チームによる深宇宙探査における重要な観測成果を紹介しました。この成果をまとめた論文「ベラパルサー星雲のX線の偏光は同期放射の理論極限に近い」が国際的な科学ジャーナルのネイチャーに掲載されました。同大の謝斐副教授は同論文の唯一の第一著者であり責任著者です。 

 謝氏によりますと、パルサーとは超新星の遺骸からなる高度に磁化された回転している中性子星です。パルサー星雲とは速いスピードで回転するパルサーによる星風が外部の物質にぶつかって発生した高エネルギー天体です。ベラパルサー星雲は地球から約900光年離れ、地球に最も近いパルサー星雲の一つです。中心で高速回転(毎秒11.2回自転)するパルサーの駆動により、電波やX線、高エネルギーガンマ線などの異なる波長の光放射が発生し、現段階で知られている最も明るいパルサー星雲の一つでもあります。ベラパルサー星雲に極めて強い偏光が存在していることがX線画像偏光望遠鏡により観測されました。これは人類がこれまでに高エネルギー波長で観測した偏光度が最も高い天体で、粒子加速メカニズム模型に厳格な制限を求めるものです。 

 専門家によりますと、ベラパルサー星雲のX線放射の偏光度は理論予言の最大値に近く、放射区域の磁場が完璧かつ秩序的であることが実証されました。これは天文観測における重要かつ画期的な成果です。(朱、柳川) 

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