中国でペット関連学科がますます人気

2022-12-19 12:10:45  CRI

 このほど発表された「2022~2023年中国ペット産業発展及び消費者調査研究報告」によれば、2022年の中国ペット経済産業規模は前年比25.2%増の4936億元(約9兆6247億円)でした。2025年の市場規模は8114億元(約15兆8214億円)に達する見通しです。ペット経済が急速に成長し、ペット業界全体の人材需要は高まっています。中国のペット業界には現在約36万8000人の専門人材が必要と推算されていますが、2020年までに獣医師資格を取得した人数は14万2910人と、大幅に不足してます。

ペット学校で訓練を受けるペット犬

 今年18歳になる王丹さんは、大学受験の際にペット医療技術の専攻を選びました。猫を診察に連れて行った時にペット医学を専攻したいという思いが芽生えたとのことです。王さんが入学した大学は今年度初めてペット医療技術を専攻する学生を募集しました。王さんは、「同級生は皆、子猫や子犬が好きでこの分野を学んでいる」と話しました。

 王さんが学ぶ畜獣医技術学科の郭志凱副主任によると、ペット医療技術専門は25人を募集する計画を立てましたが、全て第一志望とした受験生を採用しました。この新しい専攻を開設したのは、学校の所在地である内蒙古自治区包頭市のペット市場が徐々に拡大しているためです。包頭市は今年、ペット業界3カ年計画もスタートさせており、学科としても市場のニーズに合わせて地域経済の発展に貢献するとのことです。

 安徽農業大学動物科学技術学院動物医学の王希春主任は、20年以上にわたって獣医科の卒業生の就職動向の変化を見てきました。20年前は、卒業生の多くが畜産飼育企業、飼料工場、生物製剤、検査防疫などの職場に就職し、ペット業界に就職する学生はわずかでした。そして、ペット業界に就職した卒業生は、まともな仕事に就かなかったようにみなされました。しかし2005年からはペットを飼う人の増加に伴い、どんどん多くの卒業生がペット業界に就職するようになりました。動物医学分野では毎年に3クラスを募集していますが、大学での初学年の終了時には、おおむね2クラス分の学生が、他の専攻から転科してくるとのことです。(雲、鈴木)

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