中国各地で保障性賃貸住宅の建設が加速

2022-12-04 16:57:34  CRI

 中国住宅・都市農村建設部、国家発展改革委員会、財政部は、このほど共同で通達を出し、都市部における保障性賃貸住宅(政府が基準や価格、賃料を限定し、若者や新市民などに向けて提供する住宅)について建設状況を調査・評価し、建設を加速するよう、各地方政府に促しました。現在、各地で賃貸住宅の建設を加速させるためさまざまな措置を講じられています。

 上海で3年働いた「90後(1990年代生まれ)」の張さんは先日、虹橋ビジネスエリアにある保障性賃貸住宅のマンションに入居しました。独立した台所と洗面・トイレ付きの32平米で、家賃は月約3200元(約6万円)です。

 華北電力大学大学院の博士課程を終了した周光陽さんは最近、同僚と一緒に北京市の東三環路沿いにある賃貸の青年アパートに入居しました。リノベーション済みで引き渡された90平米の2LDKをシェアしており、周さんは大きい方の部屋に住み、家賃は月4100元(約8万円)です。この青年アパートでは最近、賃貸対象が3年以内に大学・大学院を卒業し、北京で働く若者に拡大されており、周さんもその条件に合致し、入居できました。

 また、北京市大興区バイオ医薬基地では、利用されていなかった2棟のオフィスビルが中国建設銀行傘下の賃貸住宅ファンドに買収され、ワンルームマンションやシェアハウスに改修され、基地内にある企業の従業員向けに貸し出されています。同ファンドは住宅の買収と改修のためにすでに300億元(約5740億円)を調達しており、現在までに10数件の住宅買収契約を締結しているということです。

 福建省アモイ市では、国有企業や機関が所有する未使用の土地で保障性賃貸住宅を建設することが可能です。現在、同市ではすでに4つの企業が自社の土地で賃貸住宅を建設しており、9255戸の住宅を提供できる見込みです。

 昨年6月、国務院弁公庁が「保障性賃貸住宅の発展加速に関する意見」を発表して以来、国家発展改革委員会と財政部は賃貸住宅の保証及び関連施設の建設を奨励金や補助金を提供し続けており、中国人民銀行なども信用貸付政策を打ち出しています。金融機関は、10月末までに全国にある784の保障性賃貸住宅プロジェクトに2865億元(約5兆円)の資金支援と1217億元(約2兆円)の融資を行いました。

 なお、10月末時点で、建設中または調達済みの保障性賃貸住宅は全国で約330万戸に上り、1000万人近くの若者や新市民の住宅難が解消される見通しです。(閣・MI)

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