引退した警察犬が「家出」、愛情あふれるまなざしに感動

2022-11-25 12:33:45  CRI

 このほど、引退した警察犬が警務室から行方不明になりました。警察官が映像を入手したところ、警察犬は7年間勤務していた場所を見返した後、静かに立ち去っていたことが分かり、この出来事は多くのネットユーザーを感動させました。

 雲南省文山辺境管理支隊郎恒辺境交番の指導員の蘇裕廉さんは20日、引退した警察犬「黒沢」に餌を与えようとした際に、突然姿が見えないことに気付きました。急いで映像を調べてみると、「黒沢」は午後にこっそりといなくなり、入り口で警務室をじっくり見返していたことが分かりました。 

 それを知った警察官たちは周辺の村を探し回りましたが消息はつかめませんでした。村の高齢者は警察官に「忠犬は余命いくばくもないと感じた時、家を出て静かに立ち去り、飼い主が悲しまないようにしている」と教え、翌日、警察官が捜索範囲を拡大した結果、警務室から600メートルほど山の中腹で静かに横たわっている「黒沢」を見つけました。「黒沢」を抱えて山から降りる際、正面の下方には警務室があり、蘇さんは「『黒沢』は霊的で、7年間守ってきた場所を死ぬまで守りたかった」と語りました。

 

指導員の蘇裕廉さんと「黒沢」

 2014年5月に生まれた「黒沢」は牧羊犬で、2015年9月から朗恒辺境交番の優れた警察犬となり、すでに累計2500回以上の勤務に参加していました。しかし、今年4月18日に引退して以降、体調を崩しており、警務室をそっと出たのは今回で3回目ということです。

 指導員の蘇さんは涙を浮かべながら、「私たちはかつて一緒に命の危険を冒したが、黒沢は今、自分だけこの世を離れようとしており、私は絶対に許さない」と語りました。(雲、野谷)

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