「宇宙菊」が南京で満開に

2022-11-14 12:47:57  CRI

 南京農業大学の湖熟菊基地でこのほど、菊の品種である「鐘山粉蓮」のうち、「宇宙菊」と呼ばれる一群の株の花が満開状態になりました。同大学の菊遺伝資源イノベーション・チームに所属する王海浜准教授は、国内の菊種質資源の研究開発分野で「宇宙菊」が栽培されたのは初めてと紹介しました。

 

「宇宙菊」が南京農業大学湖熟菊基地で咲く様子

 南京市江寧区にある南京農業大学湖熟菊基地は中国の菊遺伝資源保存センターです。研究チームはこの基地が設立されてから10年間で、菊の新品種400種以上を選抜育種してきました。

 鐘山粉蓮は南京農業大学が自ら選んで育成した園林小菊の新品種です。株は引き締まっており、抵抗性が強く、花が密集して自然に球状になる特徴があり、主に園林緑化に用いられているとのことです。

 宇宙育種とは、真空、放射線、磁場などの宇宙の特殊な環境を利用して種子を「宇宙での変異誘発」に導く手法です。同チームは昨年6月、重さ3.6グラム、約2000粒の鐘山粉蓮の種を神舟12号に乗せました。3カ月間の飛行後に地上に帰還した種を今年4月に湖熟基地に植え、選別記録をした上で、性状の優れた36株を選び出しました。

 これらの「宇宙菊」は抵抗性、株の形、着花、花色などの指標面で、いずれも一般的な鐘山粉蓮より優れています。普通の鐘山粉蓮の株は20-30センチしかありませんが、「宇宙菊」の場合は約60センチで、株の形もより丸く見え、つぼみの数が多く、色も鮮やかです。(雲、鈴木)

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