北京
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強力定常磁場実験装置
中国科学院合肥物質科学研究院の強磁場科学センターが開発した「国家強力定常磁場実験装置」が、このほど45万2200ガウス(45.22テスラ)の定常磁場を発生させることに成功しました。世界記録の更新であり、全世界で科学研究に利用できる最強の定常磁場を出現させました。
強磁場を発生するこの装置は、人に対しては極めて安全です。定常磁場は伝播範囲が小さく、10メートル前後離れれば人にとって安全な数値に減衰します。また、装置の運用時に人が近くにいる必要はなく、すべてのデータはコントロール室のスクリーンに表示されるとのことです。
この強力定常磁場は、大型の超伝導磁石と水冷磁石という2つの磁石を組み合わせたハイブリッド磁石によって出現します。
中国では、2017年9月に国家テストに合格した強力定常磁場が運用されており、これまでに国内外の170余りの研究機関による材料科学、凝縮系物理学、化学、生物学、医学などの3000余りの課題の研究に利用され、レベルが高い多くの研究成果を生み出したとのことです。(鵬、鈴木)