陝西省石峁遺跡の皇城台で大型の人面石刻発見

2022-08-08 14:29:24  CRI

 考古学者はこのほど、陝西省石峁遺跡の中心エリアである皇城台の大基壇の胸壁で、新たに大型の人面石刻を発見しました。石刻の本体は円弧状で、皇城台の大基壇の南西角の壁の上にはめ込まれています。

 現在、この石刻からは隣り合った2つの人面レリーフが発掘されています。2つの人面は比較的保存状況が良く、厳粛な表情で、いずれも耳璫(ジトウ:耳飾りの一種)をつけ、やや突き出た両目と、口を開けて歯をむき出した表情を見せています。うち西側の人面は長さ約80センチ、高さ約50センチで頭に冠をつけ、単独の像としては石峁石刻の中で最大の大きさです。東側の人面は両眼の外側に弓なりに曲がった模様が施されています。

 陝西省考古学研究院研究館員で石峁遺跡の考古チーム副隊長の邵晶氏は、これまでの発掘資料によると、このような大型の石刻は3つの人面が1組となっているのが一般的で、石刻全体の長さは2メートルを超えると判断しています。現在発掘された東側の人面は石刻全体の中央に位置するはずで、石峁遺跡の先住民の「王」の顔である可能性があると推測しています。

 ここ数年、皇城台での考古学的発掘調査では、人面、神獣、動物の姿などを含む70点以上の石刻が次々と発見されています。考古学者はこれらの石刻が、約4000年前の石峁人の信仰と関係がある可能性が高いと判断しており、石峁人は「王」および貴族の像によって宮殿エリアを加護することを願っていたのではないかと考えられます。

 石峁遺跡は黄土高原北部の陝西省神木市に位置し、そこでの発掘活動は中華文明の源流を探るプロジェクトの重要な一部となっています。石峁遺跡の主要部分は今から約4000年前の石積み城跡で、城内の面積は400万平方メートルを超え、これまでに皇城台、外城東門址など重要な遺跡が発見されています。(ヒガシ、坂下)

ラジオ番組
KANKAN特集