北京
PM2.577
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今日7月7日という日は、歴史上ひときわ重さを感じさせる日だ。85年前、北京の盧溝橋に硝煙がみなぎり、日本侵略軍が盧溝橋と宛平城に激しい攻撃を仕掛けて、中国に対する日本の全面的な侵略戦争が勃発したのである。「七七事変(盧溝橋事件)」は日本帝国主義の中国に対する全面的な侵略戦争の始まりであると共に、中華民族の全面的な抵抗戦争の始まりでもある。引き続く8年の抗日戦争で、中国人民は多大な犠牲を払いながら、凶悪極まりない日本軍国主義侵略者を打ち破り、最終的に正義が悪に勝利し、光が闇に勝利し、進歩が反動に勝利して、この艱難辛苦を極めた反侵略戦争の勝利を勝ち取ったのだ。
戦後30年近くがたち、中日関係は厳しい寒さを経て、再び暖かい春を迎えた。中日国交正常化は両国関係の発展に扉を開き、その基礎を築いた。当時の両国指導者の先見性と卓越した見識は後の世代に恩恵をもたらし、その功績は未来永劫だ。
だが、振り返って現在に目を向けると、中日関係には新旧の問題が絡み合っており、困難と課題は無視できないものになっている、日本は台湾問題で絶えず中国を怒らせ、挑戦し、さらに米国と連携して「インド太平洋戦略」の具体化を加速し、中国を封じ込めるための否定的で危険な行動を繰り返しているが、これらはいずれも現在の中日関係においては避けて通れない重大なリスクである。また、日本の国家債務総額は過去最高を記録し続けているにもかかわらず、国内の保守勢力は「平和憲法」と「専守防衛」の原則を根本から放棄し、国防費のGDPの2%以上への引き上げを鼓吹することに全力を注いでいる。極端に言えば、米国の黙認の下で、日本は政府要人が第2次世界大戦の侵略の歴史を公然と否定する世界で唯一の国になってしまった。こうした行動は戦後これまでは見られなかったもので、このような火遊びは極めて大きな危険性をはらんでいる。
日本はなぜ、このような危ない橋を渡り、火中の栗を拾おうとするのか。その答えは簡単だ。政治の絶え間ない保守化と党派抗争によって生じた国内情勢の不安定、経済の足踏みにより国家の発展が陥っている困難な状況、社会の閉塞(へいそく)感と将来の生活に対する国民の不安の蔓延、国全体が自信を失い、充満する現実への不満と恐れ。このような不安な気分は当然、国際情勢や自国の安全保障に対する判断と理解に深刻な影響を及ぼす。
今日この日に、歴史を振り返ってみることには大いに現実的意義がある。歴史は最高の教科書であり、最善の気付け薬でもある。中国人民の抗日戦争と反ファシズム戦争の勝利が我々に残した最も尊い教えは、平和的発展の道を揺るぎなく歩まねばならないということだ。それと共に、歴史の発展の法則は、武力に依存した対外侵略、拡張は、最後には必ず失敗に終わることも証明している。戦後70年以上平和を享受してきた日本国民が再び誤った道に導かれないことを望む。日本は、7月7日というこの日に、全世界が見つめていることを忘れてはならない。(CRI日本語部論説員)