ウィンドライダー開発で飛躍的進展=中国

2022-07-06 14:41:53  CRI

 中国科学技術大学の研究チームはこのほど、世界最高の時空分解能である空間分解能3メートル・時間分解能0.1秒の風速場観測ウィンドライダーを完成させました。同分野におけるこの重大な進展はこのほど、国際的な学術誌「オプティクス・レターズ」で発表されました。

  メートル級分解能の大気風速場観測は航空・宇宙飛行の安全、ハイバリューターゲットの確保、数値天気予報などの分野で大きな意義を持ちます。空間分解能3メートル・時間分解能0.1秒の風速場を求めるためには、既存品の信号検出感度をさらに2桁以上高める必要がありました。研究チームはレーザー光源、光学送受信システム、高速データ収集回路、データ処理アルゴリズムで全面的な最適化をし、新たな逆転アルゴリズムを提案し、風速場の逆解析の精度と信頼性を大幅に高め、最終的に全国産の「製品級」の実証試作機を完成させました。同試作機は人の目に対して安全で、全重量が40キロと軽量であり、動作が安定していて環境適応性が高いなどの特徴を持ちます。

  研究チームはさらに、観測性能と環境適応性をテストするため、同ウィンドライダーを使って、高速鉄道駅で高速列車の後方に発生する風速場構造を実地測定しました。ウィンドライダーは無人で100時間以上連続して安定して作動し、空間分解能3メートル・時間分解能0.1秒による時速350キロの高速列車の空気後流の連続観測に成功しました。(ヒガシ、鈴木)

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