中国最大無人区・可可西里のチベットカモシカ、年に一度の大移動を開始

2022-05-09 14:31:22  CRI

 中国最大の無人区である青海省の可可西里(ココシリ)では、チベットカモシカの年に一度の大規模な移動が始まりました。

可可西里のチベットカモシカ

 5日、第1陣の137頭のメスのチベットカモシカは青海省とチベットを結ぶ鉄道や道路の動物通路(野生動物が安全、自由に道路と鉄道を通り抜けるために設置された専用通路)を通じて、チベットカモシカの「産室」と呼ばれる卓乃湖に向かって出発しました。

 チベットカモシカは中国の国家一級保護動物で、主に青海の可可西里、チベットの羌塘(チャンタン)、新疆の阿爾金山(アルチン山)などの自然保護区に分布しています。メスは毎年11月から12月にかけて交尾した後、翌年5月から可可西里の卓乃湖、太陽湖などの「産室」に向かい、7月から8月にかけて赤ちゃんを産んだ後、続々と元の生息地に戻ってオスと合流します。

 ここ数年来、中国は絶えず生態の保護に力を入れ、チベットカモシカの繁殖や移動を守ってきました。毎年5月、可可西里沿線の保護ステーションでは作業員や車両を増やし、チベットカモシカの出産や移動時に交通規制を行い、群れからはぐれたチベットカモシカの救助に当たっています。

 保護に力を入れてから、可可西里のチベットカモシカの個体数は1980年代初めの2万頭未満から現在の7万頭前後に増加したということです。(藍、野谷)

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