中国の宇宙飛行士が宇宙ステーションで皮膚幹細胞関連の20余りの科学実験を完了

宇宙ステーションでの実験に追われる宇宙飛行士

　昨年10月16日、有人宇宙船「神舟13号」で中国宇宙ステーションに入った3人の宇宙飛行士は、宇宙での滞在が5か月余りを超え、来週から帰還の準備段階に入ります。

　これまで、3人の宇宙飛行士は軌道上で、世界初となる皮膚幹細胞の長期無重力状態の下での浮遊培養など、20余りの科学実験ミッションを終えており、実験では人類史上初の無重力条件下での心筋細胞の「カルシウムシグナル点滅」を観測した他、2回の船外活動と2回の宇宙授業、北京・香港・マカオとの交信も行われました。

　まもなく始まる帰還準備作業について、中国宇宙飛行士訓練センター宇宙医学室の仲偉巍副研究員は、「宇宙ステーションを離れる前に、宇宙貨物船天舟3号に搭載されている荷物、各種製品など大量の物資を整理する必要がある。後続の神舟14号が到達するまでには１カ月以上の間隔があるため、これらの製品・設備を事前にまとめておくことが必要だ。また、最も重要なのは、宇宙ステーションで採取したサンプルを持ち帰ることだ」と紹介しました。

　また、3人の宇宙飛行士の体調と心理状態は予想以上に良好で、地球帰還のための条件を満たしているとのことです。（雲、坂下）