ファーウェイ孟副会長をめぐる裁判、新証拠提出の申請を裁判官が却下

　2018年12月にカナダで拘束されたファーウェイ（華為技術）の孟晩舟副会長兼最高財務責任者（CFO）の、米国への引き渡しを巡る裁判について、カナダ・ブリティッシュコロンビア州の高等裁判所は現地時間9日午後、孟氏の弁護士が新たな証拠を導入する申し立てをしたことに対し、「HSBCから入手した新たな証拠の提出は認めない」との判決を下しました。これにより、孟氏は8月に行われる最終審理において、「米国が引き渡しの根拠として裁判所に提出した事件記録の中に重大な不備があり、裁判所をミスリードしている」と証明するための新しい証拠を使うことができなくなります。

　孟氏の弁護士によりますと、この新たな証拠には、HSBCとファーウェイとの間で交わされた電子メール、社内報告書、会議議事録、顧客管理システムの報告書などが含まれているということです。これらは、孟氏がHSBCに対して詐欺行為を行っていないことを証明することができる内容だとされています。

　法律関係者は、「これらの証拠は米国が引き渡しを求めている重要な証拠を崩す上での重要な材料になることから裁判官に却下された」と話し、最終審理で引き渡しの中止を要求する弁護団は不利になるだろうしています。（ミン・イヒョウ、謙）