【CRI時評】反中急先鋒のバノン氏は世界混乱を一心に願う

2020-05-04 09:50  CRI

 米国の極右ポピュリストであるスティーブ・バノン氏はこのほど、メディアとのインタビューで、中国の防疫モデルを中傷し、中国は今回の感染症に対する経済的責任を負うべきだと揚言した。米大統領の首席戦略官兼上級顧問を務めたバノン氏の政治的見解は極めて急進的であり、一貫して人種差別と排外的思想を吹聴している。新型コロナウイルス感染症の世界的蔓延により、バノン氏は自身の「政治ウイルス」を広めるための新たな余地を見つけ出したようだ。

 バノン氏がどのようにうそをでっち上げ、どのように口実を探そうと、同氏が言うところの「責任追及と賠償請求」は国際慣例に合致しないばかりか、いかなる法的根拠も有しないものだ。2009年に米国で猛威を振るい214の国と地域に蔓延したH1N1型インフルエンザ、1980年代に最初に米国で発見されたエイズ、2008年に米国に端を発し全世界を席巻した金融危機のいずれにおいても、国際社会は米国に賠償を求めたことはなかった。バノン氏らは何を理由に中国に賠償を求めるのか。

 その上、新型コロナウイルスの起源は科学者らが探求中だ。人類はみなウイルスの被害者だ。事実が早くから証明しているのは、中国は世界的な感染拡大抑止への取り組みの貢献者かつ協力者であるということだ。バノン氏による中国への責任追及と賠償請求は、世界が乱れることを一心に願う政治的な悪ふざけにすぎない。

 現在、米国の新型コロナウイルスの感染者数は112万人を突破し、死者数は6万6000人を超えている。米紙「ニューヨーク・タイムズ」によると、米国の新型コロナウイルスによる8週間の死者数は、ベトナム戦争の8年間で亡くなった米国人の数を上回ったという。米国の第1四半期の実質国内総生産(GDP)は前期比4.8%減と、2008年の国際金融危機以来の大幅な落ち込みとなった。米国の新規失業保険申請件数は6週間で計3000万件を超えた。米国の一部の政治屋は、感染症の拡大抑止に力を注ぐことよりもむしろ、挑発や中国への責任のなすりつけに必死になり、より多くの貴重な命を救う時間を無駄にしている。

 国際社会は、バノン氏らに問わなければならない。米国で2月6日に新型コロナウイルス感染症で亡くなった人は中国への渡航歴がなかった。では、米国で最初に確認された新型コロナウイルスの感染例はいつだったのか。米国内の防疫への力はなぜ頻繁に罰せられ、声を上げることを禁じられたのか。カナダメディアによると、カナダで初期に感染が確認された症例は米国から来た人であり、中国人旅行者とは無関係だという。米国はこれについてどう説明するのか。(CRI論説員)

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