北京
PM2.577
23/19
米国のトランプ大統領は最近になり、ホワイトハウスで行った感染症についての報告会で、中国は新型コロナウイルス感染症による死者数を実際より少なく発表しているとして、再三にわたり中国を攻撃した。トランプ大統領は図表を持ち出して、10カ国における人口10万人当たりの死者数を示し、米国の場合にはスペイン、フランス、イタリアなどよりも少ない11.24人と説明し、中国の人口10万人当たりの死者数が0.33人であることは「絶対に不可能」とまで言った。トランプ大統領は同発言以前にもSNSで、「中国での死者数は米国よりもずっと多い」とデマを流した。
犠牲者を政治の道具にして、中国での感染症による死者を「米国よりも多い」とするようなフェイク情報を捏造していることには、米国政治家が貫いてきた、国内の圧力緩和のために「責任をなすりつける」という路線がすでに「正気を失う」段階にまで至ったことが露呈している。
武漢市は17日、命に対する畏敬と尊重の念に基づいて、新型肺炎の感染者数と死亡者数を訂正した。死亡者数については、それまでの2579人から1290人増やし、3869人とした。感染症の流行についてのデータを訂正することは、国際的な通例だ。世界保健機関(WHO)の感染症対策部門でテクニカルチームを率いるマリア・ファン・ケルクホーフェ氏は、感染症が爆発的に発生している時期に統計で正確な数字を出すことは実際に困難だと指摘し、多くの国が同様の状況に遭遇した結果、データを訂正することが必要になるとの見方を示した。
中国のことばかりあげつらう政治家は、自国の感染症の状況にもっと関心を持つべきだ。ジョンズ・ホプキンズ大学が発表した感染症関連のデータによると、北京時間4月20日午前6時ごろ(日本時間同日午前7時ごろ)、米国における感染者数は累計75万人を超え、死者は4万人以上に達した。米国政府の不作為は、自国のメディアからも批判されつづけている。人々の命という最も重要な問題は歯牙にもかけず、逆に、デマを作り出すことや、至るところで「なすりつけ」を行うことに精力を費やす。ひょっとしたらこのことが、米国が感染症との戦いに失敗している根本的な原因であるのかもしれない。(CRI論説員)