北京
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米原子力空母「セオドア・ルーズベルト」のブレット・クロージャー艦長は現地時間3日、乗組員の救援を求める書簡を送ったことを理由に解任された。
米CNNによると、セオドア・ルーズベルトではこれまで乗組員137人が新型コロナウイルスの陽性反応を示した。これは米軍全体の感染者の10%以上に当たるという。
米軍が艦長を解任した背後には、三つの意図があるとの見方が出ている。
まず、クロージャー氏の「秘密漏洩」に対する懲戒だ。同氏が海軍の上層部に送った救援を求める書簡はメディアによって報じられ、空母上での感染症の流行状況と軍当局の対応の不十分さが広く世間に知れ渡ることになり、米海軍上層部は守勢に回らされた。
第二に、空母上で発生した大規模な感染事件を受けて、米海軍は「スケープゴート」を見つけて、「問題を解決できなかった」というレッテルをクロージャー氏に貼ることで、責任逃れを図った。
第三に、米軍は秘密漏洩事件が自らの戦略的抑止力に影響を与えると考えたため、今後の見せしめとし、覆轍を踏むのを避ける必要があった。
この三つの意図は、米海軍上層部と米連邦政府の感染症との戦いにおける思考がまったく同じであることを示している。彼らは感染症の予防・抑制が不十分であるにもかかわらず、真相を隠すことに知恵を使っている。
生命ではなく私利の重視は、感染症の予防・抑制そのものに焦点を当てた米国の意思決定や段取りを終始、難しくしている。米国の一部の軍と政府の上層部、およびトップダウンが分散する意思決定における官僚的形式主義が、予防・抑制のタイミングを遅らせる元凶だ。そうした人々には、隠蔽意識と官僚的形式主義を早急に排除し、米国の国民と軍人の生命が関わるこの感染症との戦いで実際的な行動を堅実に取るよう忠告する。(CRI論説員)