六カ国協議再開のニュースが発表された後、現在、関係各方面は会議の準備活動を急いでおり、会談で実質的な進展を収めるよう尽力していくと相次いで表明しました。

　アメリカのライス国務長官はこのほどの中日韓歴訪で、「新しいラウンドの六カ国協議では実質的な進展を収めなければならない。アメリカはそのために努力していく」との態度を何回も表明しました。分析専門家は、ライス国務長官のこのような態度はアメリカが新しいラウンドの六カ国協議である程度の妥協を示すことによって、会談で一定の進展を収めることを示唆しているとしています。実は、第三回目の六ヶ国協議で、アメリカ側の提案についてすでに朝鮮の安全配慮やエネルギー需要に触れたのです。また、韓国政府が１２日発表した「重要提案」の中心的な内容の一つとして、朝鮮が核兵器を放棄することを承諾すれば、韓国側は独自に朝鮮に対して大規模な電力支援を提供するとのことです。さらに、韓国メディアによりますと、韓国は提案の中で、朝鮮が要求した安全保障問題も言及しています。すなわち、朝鮮も原子力開発放棄の措置が確認された後、関係各方面は恒久的な安全保障措置を採るつもりだとしています。韓国側が打ち出したこの二点はアメリカにとって、積極的に考慮する価値があります。アメリカは二国をどの程度まで協調できるか現在推定できませんが、アメリカの新解決案は前より前進したものであると期待されています。

　９日、アメリカ代表は北京で朝鮮側の代表との話し合いで、六ヶ国協議の枠組み内で二国間の直接的な話し合いをすることに同意しましたが、これも積極的な要素の一つとなっています。これは、新しいラウンドの交渉が　　開始された後、朝米が実質的な問題について面と向かって議論を行い、会談が成果を収めることにプラスとなります。

　六ヶ国協議再開が発表された後、朝鮮も会談が成果を得るために全力を尽くしていくとの姿勢を明らかにしました。六ヶ国協議が難航してからすでに１３ヵ月が過ぎました。朝鮮核問題の早期解決は朝鮮発展の根本的な必要性に符合します。当面の国際情勢から見ますと、新しいラウンドの六国協議は朝鮮にとってチャンスであることから、朝鮮が会談で積極的な姿勢を示すことは世界からの信頼と支持を勝ち取ることにプラスとなります。

　中国の積極的な役割は新しい六国協議が進展を収めるもう一つの重要な要素です。唐家璇国務委員は現在胡錦濤国家主席の特使として朝鮮を訪問しています。六ヶ国協議の主宰国として、中国側はこの訪問を通じて、新しいラウンドの会談が進展を収めることを推し進めることに間違いないでしょう。

　韓国側もこれからの会談で見逃すことのできない重要な役割を果たすものと見られています。

　もちろん、新しいラウンドの六ヶ国協議はチャンスに恵まれていると同時に、チャレンジにも直面しています。関係各方面は柔軟性を発揮してこそ、新しい交渉がもたらすチャンスをつかみ、朝鮮の核問題をめぐる交渉が成果をとることを推し進めることが出来るでしょう。