外灘を散策

   

 上海で新年を過ごせば、一回でも外灘を散策したほうがいいです。新年の夜、美し花火が鑑賞できますし、また、上海のシンボルと言われている黄浦江や東方真珠もこの辺にあります。地下鉄で「河南中路」駅に降りると、そこは上海一の目抜き通り「南京路」です。大きなデパートやオフィスビルが建ち並び、普通の日でも朝から晩まで多くの人たちでにぎわっています。

 この「南京路」に沿って、東へ向かって3分ほど歩くと、上海市内を流れる大きな川「黄浦江」に到着します。川の西岸には、石造りの古い西洋建築物が建ち並んでいます。この一帯が、上海の外灘(ワイタン)」です。

     

 「外灘」のいちばん北側にあるのが外白渡橋(ガーデンブリッジ)です。1907年に造られた古い橋で、橋の下を流れるのは蘇州河です。租界時代は、橋の北側に日本人、橋の南側に欧米人の生活区域がありました。

 ガーデンブリッジの南側が黄浦公園です。当時はパブリックガーデンと呼ばれ、外国人専用の公園でした。いまは市民の憩いの場となっています。

 この公園に、三角錐の形をしたひときわ目をひく記念碑が建っています。これは「人民英雄記念碑」です。中華人民共和国建設に貢献した人々をたたえるもので、1994年に完成しました。ちなみに、この記念碑の近くに外灘博物館もあります。

 黄浦公園から南に向かって延びる遊歩道を歩きましょう。左手に流れるのは黄浦江。上海市の中心を北に向かって流れる全長84キロの川で、最後は長江と合流します。黄浦江の両岸は上海港と呼ばれ、3万トン級の大きな船が行き交います。

       

 黄浦江の対岸には、近代的な高層ビルが建ち並んでいるのが見えます。上海の中で、最も急速に発展しつつある浦東地区です。 浦東地区の高層ビルのなかに、ひときわ目立つユニークな塔があります。東方明珠タワーです。1994年に建てられた、丸い真珠のようなデザインが個性的です(明珠=中国語で「真珠」の意味)。この東方明珠タワーが見えるあたりは記念写真スポットになっていて、いつも多くの観光客でにぎわっています。

 また、ここから十六舗フェリーターミナルのあたりまでは、租界時代の西洋建築が多く残されています。いまも、ホテルや銀行、レストラン、ブランドショップなどとして使われています。内部を見学できる建物もあります。

      

 ※外灘は夜10時ごろまでライトアップされています。ちょっぴりおしゃれをして、バーでジャズを楽しんだ後は、上海の夜景を楽しんでみてはいかがでしょうか?