カーボンニュートラル目指す中国、試練と機会が共存

2021-05-18 16:19CRI

 中国のシンクタンク「中国・グローバル化センター(CCG)」と中国の留学帰国者団体・「欧米同窓会」2005委員会は17日、北京で、「気候変動に対応、中国の機会と試練」をテーマとしたセミナーを共催しました。国務院参事官を務める財務部の朱光耀元副部長は、「2030年までの二酸化炭素(CO2)排出ピークアウトと2060年までのカーボンニュートラルという戦略目標は、中国が世界最大の発展途上国として、より短い時間でより大幅なCO2減少を達成することを意味し、時間に余裕がなく、任務は重い」と述べました。

 中国石炭工業協会の田会元副会長は、「既存のエネルギー生産と消費構造はいずれも重大な調整を迎えることになる。構造調整は『CO2排出ピークアウトとカーボンニュートラル』という問題を解決し、中国の経済競争力を高める根本的な手段だ。エネルギーの生産と消費はすべてグリーンで低炭素の道を歩むべきだ」と語りました。

 セミナーに出席した専門家からは、「『CO2排出ピークアウトとカーボンニュートラル』という目標を達成するには、グリーンエネルギー、グリーン材料を開発することが必要であり、建築、農業、交通などの各分野で関連資源の使用をアップグレードすることも必要だ」との指摘もありました。

 また「一部の国がダブルスタンダード(二重基準)を行うのは有害無益で、多国間で協力してこそすべての国の共通利益に合致する」との指摘もありました。(任春生、柳川)