黄軒(ホァン・シュアン)

CRI2017-11-06 10:28:40

黄軒(ホァン・シュアン)

 黄軒(ホァン・シュアン)は甘粛省蘭州市出身の1985年3月生まれ。北京舞踊学院ミュージカル学科を卒業後、俳優としてドラマや映画で活躍しています。

 幼少時にマイケル・ジャクソンに憧れ、ダンスの道を進みました。中学・高校時代は広東舞踊学校に進学。ダンサーを志していた彼でしたが、高校3年の時に大ケガで半年の寝たきり生活を余儀なくされたということです。休養中に毎日VCDで映画やドラマを鑑賞していたことが、演技に興味を持つきっかけでした。進学先の大学には、中国で数々のビッグスターを輩出した名門の中央戯劇学院や北京電影学院を目指していましたが、結局合格には至りませんでした。演技系の名門大学には落ちたものの、その後は舞踊界の名門、北京舞踊学院ミュージカル学科に見事進学することができました。

 本来、デビューは張芸謀(チャン・イーモウ)監督の『王妃の紋章(原題:満城尽带黄金甲)』の第三皇子役になるはずだったのですが、オーディションに合格し、内定をもらっていたにも関わらず、脚本上19歳だった第三皇子の設定が14歳に書き換えられたことから、この作品でのデビューは幻となってしまいました。

 その後、2007年に映画『地下的天空』でようやく念願の俳優デビューを実現。2008年には、中国の名作『紅楼夢』の最新リメイクドラマに出演し、知名度を大いに上げました。以降、さまざまな映画やドラマに主演するも、脇役としての出演がほとんどで、ヒット作にも恵まれませんでした。

 ブレイクのチャンスと何回もすれ違った彼に初めて転機が訪れたのは、婁燁(ロウ・イエ)監督の『推拿(ブラインド・マッサージ)』(2014)という作品。彼は脇役ながら目の不自由の按摩師を好演し、その印象的な演技は映画ファンの注目を集めたほか、多くの監督の目にも留まりました。

 そんな黄軒はいま、中国映画界で引っ張りだこに。特に2017年は巨匠、馮小剛(フォン・シャオガン)監督の新作『芳華(Youth)』と陳凱歌(チェン・カイコー)監督の新作『空海―KU-KA―(中国題:妖猫伝)』にいずれも主演として抜擢されており、中国で一番ノリに乗っている俳優といっても過言ではありません。

 馮小剛監督の新作『芳華(Youth)』は1970年代の激動の中国を舞台に、理想と激情に溢れる軍隊の演芸団=文工団の少年少女たちが、運命に立ち向かいながら成長していく姿を描く人間ドラマで、黄軒はまさに、舞踊学院で身につけたダンスの実力で主演のチャンスをつかんだことになります。

 一方、陳凱歌監督の新作は、染谷将太や阿部寛も出演することで日本でも話題になっています。原作は、ベストセラー作家・夢枕獏の『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』。7世紀の中国唐代が舞台で、遣唐使として中国に渡った若き日の空海(染谷将太)と、そこで知り合った友人であり詩人の白楽天と共に一連の事件を探る中で、やがて歴史が生み出した巨大な謎と対峙するという物語です。黄軒は唐代の詩人、白楽天役を担当することになり、中日を代表する若手俳優の競演がファンの間で大きく期待されています。

 (ミン・イヒョウ 謙)