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彭 麗 媛

2014-02-28 21:19:04     cri    

ナビゲーター 黄競


 彭麗媛さんは中国人なら誰でも知っている国民的スターです。人民解放軍の専属歌手で、1980年代に『在希望的田野上(希望の野原に立って)』という歌で、全国的に有名になりました。今は、人民解放軍総政治部歌舞団の団長を務めています。ここ数年は、彼女は音楽の舞台から少しずつ遠ざかり、習近平国家主席の夫人として、外交の舞台で輝いています。さて、中国メロディーは3回にわたり、彭麗媛さんが歌った曲をご紹介しましょう。

17歳で頭角を現す

 彭麗媛さんは1962年、牡丹の花の故郷である山東省鄆城県で生まれました。父親は町の文化会館の館長、母親は劇団員という芸術一家で育ちます。幼少から歌の才能を発揮した彼女は、16歳で山東省芸術学院附属専門学校へ進学し、有名な声楽教育家・王音璇教授のもとで民謡の歌唱法を学び始めました。1980年、彼女は北京で開かれた全国民謡大会に参加。「我的家乡沂蒙山(わが故郷 沂蒙山)」や「包楞調(包楞小唄)」など数曲の山東民謡を披露し、センセーションを巻き起こしました。当時、多くのメディアが「清らかで美しい歌声は、魅力あるプロポーションと、つぶらな瞳が合いまって、本当に牡丹の故郷からの仙女のようだ」と評価しました。

軍服を着る夢を叶えた

 1980年、山東省芸術学院附属専門学校を卒業した後、彭麗媛さんは人民解放軍済南軍区前衛歌舞団に入団し、人民解放軍専属歌手として活躍します。軍隊に憧れていた彼女はようやく、軍服を着る夢を叶えました。

 人民解放軍の文芸兵として、兵舎や国境の歩哨所へと慰問によく赴き、高原の兵舎でも辺境の歩哨所でも最前線でも、彼女の歌声が響きます。

 ある日、歌舞団と共に東北地方で慰問公演を行い、大雪に見舞われました。車がある小さな歩哨所を通りかかると、ある若い兵士が1人で鉄砲を持ち、雪の中に佇む姿がありました。非常に感激した彼女は、すぐさま車から降りて駆け寄り、この兵士に積もった雪を払ったあと、兵士に「小白楊(小さなポプラ)」という歌を捧げました。歌舞団のメンバーもそれぞれ兵士に多くの歌を捧げ、まるで、この1人の兵士のための音楽会のようだったと言います。

音楽界のスターへ

 1982年、20歳を迎えた彭麗媛さんは、全国民に愛される年越し番組「春節の夕べ」に出演し、「在希望的田野上(希望の野原に立って)」という曲を披露。一世を風靡し、スター歌手となりました。また、李谷一、殷秀梅らとともに民族歌謡の大御所として知られています。

 今、「在希望的田野上(希望の野原に立って)」は、彭麗媛さんの代表曲となりました。鳩山由紀夫元首相は昨年8月、記者会見で「幸夫人が国家主席夫人・彭麗媛さんの『在希望的田野上(希望の野原に立って)』という歌を中国語で練習している。いつか、彭麗媛さんとのデュエットが実現できたら」との期待を明かしました。

中国初の民族声楽修士

 80年代初頭、音楽界で成功を収めたにもかかわらず、彭麗媛さんは大学に進んで勉強することを決意しました。そして中国の名門大学・中国音楽学院声楽学部に入学し、中国の有名な声楽教育家の金鉄霖教授に師事し、民謡音楽の歌唱法を学びました。1990年、彼女は素晴らしい成績で中国初の民族声楽修士号を取得しました。

 数多くの中国著名歌手を育成してきた金鉄霖教授は、当時の彭麗媛さんについて、「非常に聡明で、のみ込みが早かった」と振り返ります。「みんなが午後の休息を取っても、彼女は昼寝もせずに課題に取り組み、自分に対して非常に厳しかった印象が残っている」と語りました。

 2004年、彭麗媛さんは中国音楽学院の客員教授として母校に戻りました。彼女は「恩師・金鉄霖教授のように中国の民族声楽事業のために貢献したい」とコメントしました。

 ◎番組の中でお送りした曲◎

 1曲目〜 「我的家乡沂蒙山(わが故郷・沂蒙山)」

 彭麗媛さんのこの歌は山東省の民謡で、彭麗媛の素朴で美しい歌声は沂蒙山の美しさと人情の温かさをうまく表現しました。

 【歌詞】

 わが故郷沂蒙山 その高くそびえる頂上は雲の上

 泉の水は絶え間なく流れ 松の木は万年に青く

 赤いツツジがあちこちに咲き誇り

 山の麓には牛や羊が群れ

 わが故郷 なんと美しく

 讃える歌は永遠に終わらない

 2曲〜 「小白楊(小さなポプラ)」

 この歌が国境を守る兵士を讃えています。

 【歌詞】

 小さなポプラが歩哨所の傍に

 根が深く伸び 幹も太くしっかり

 北国の国境を見守る

 小さなポプラ 小さなポプラ

 私と共に伸びて大きくなり

 私と共に国境を守る

 3曲〜 「在希望的田野上(希望の野原に立って)」

 この歌は彭麗媛さんのデビュー曲です。

 【歌詞】

 わが故郷は希望の畑

 炊事の煙が新築の部屋を漂い

 美しい村のそばに小川が流れ

 あー 我が先祖代々よ

 この畑で暮らしている

 その幸福のため その名誉を高めるため

 4曲目〜 「燕子(ツバメ)」

 彭麗媛さんのこの歌は新疆のカザフ族の民謡を基にアレンジされたもので、恋人への思いを表しています。

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