中国の習近平国家主席は7日、海南省のボアオでモンゴルやオーストラリア、ニュージーランドの首脳らと会談しました。

　習近平主席はモンゴルのエンフボルド議長と会談した際、「双方はそれぞれの優位性を一層発揮し、インフラ整備と金融協力を協調的に推進していくべきだ。中国は今後も互恵共栄の原則に則って、高度な加工、新エネルギー、農業・牧畜業などの分野でモンゴルとの協力を強化していく。また、文化や教育などの分野での交流も深め、善隣友好の礎を強く築きたい」と述べました。

　エンフボルド議長は「中国とハイレベル交流を保ちながら、経済貿易やエネルギー・鉱物資源、農業、多国間輸送などの分野における協力を拡大していく。中国企業のモンゴルでの投資に利便性を提供するため、モンゴルは積極的な措置を講じて、法律面の支援を行いたい」と話しました。

　オーストラリアのギラード首相との会談で、習近平主席は自由貿易協定(FTA)の交渉を加速させ、貿易、投資の多角化を実現し、両国関係を新しい水準に引き上げていくことに期待を示しました。

　ギラード首相も、FTAの早期締結に期待を示しました。

　また、ニュージーランドのジョン・キー首相と会談した際、習近平主席は「新しい情勢の下で、双方はしっかりとチャンスをつかみ、時流に順応し、相互理解と互恵協力を促進させ、両国の全面的協力関係の一層の発展を推進し、2015年までに両国間の貿易額が200億ニュージーランドドルに達するという目標を前倒しで実現させる」と述べました。

　ジョン・キー首相は「中国企業がニュージーランドで投資し、林業やミルク製造業などの業界で、協力の機会を切り開くことを歓迎する」との姿勢をみせました。（ZHL、山下）