10月10日は世界精神保健デーに当たります。高齢者の精神保健に関心を持ってもらおうと、衛生省は今年のテーマを「高齢者の健やかな精神、幸福な晩年」にしました。また、老年性認知症(アルツハイマー)やうつ病などの精神的疾患は高齢者の心身の健康を著しく脅かしていることも分かりました。
中国衛生省疾病予防コントロールセンターの孔霊芝副局長は10日、「中国では60歳以上の人口のうち、老年性認知症の発症率は4.2%で、北京市では65歳以上の人口のうち、うつ病の発病率は4.4%だ」と明らかにしました。
また、孔副局長によりますと、中国は高齢者の精神保健において、多くの課題に直面しているということです。まずはサービス資源の不足です。医療機関の精神科ベッド数は世界平均では4.36なのに対し、中国は1.58しかありません。世界平均と比べてかなりの差があります。次に、プロの介護者の不足です。いま、中国では、精神科専門の医師は2万人余り、看護婦は3万5千人ぐらいで、日増しに増えつつある精神保健サービスのニーズに応えられていません。そして、患者自身の医療に対する保障能力はまだ弱く、強化する必要があるということです。
孔副局長の話では、2010年から2012年まで、各級政府は154億元を投入して548ヵ所の精神保健医療機関の改築、拡張工事に当てるほか、精神保健医療機関608ヵ所の基本医療設備の整備を支援したり、精神保健に携わる人のトレーニングに力を入れ精神保健サービスのレベルをアップさせるということです。(10/10 Lin、高橋)
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