会員登録

温首相、リオで発言 中国の持続可能な発展戦略

2012-06-21 15:23:18     cri    

 ブラジルのリオデジャネイロで、現地時間20日午後、「国連持続可能な発展会議(リオ+20)」が開かれました。会議に出席した中国の温家宝首相は、持続可能な発展の国際協力に対する中国の方針や立場について説明し、今後の持続可能な発展に関する中国の戦略について述べました。今日の中国リポートは、リオデジャネイロでの温首相の発言について詳しくお伝えします。

 地球全体の持続可能な発展は、20年前同じくリオデジャネイロで開催された国連の環境開発会議で初めて提起されました。その後、持続可能な発展の理念が浸透し、全世界が積極的に取り組んできました。今回の会議は20年ぶりに国際社会がリオに再結集したもので、新しい時代の持続可能な発展のための方針について議論しました。

 120カ国の首脳が出席したこの会議で、温首相が発言しました。

 「産業革命以来、人類社会は過去のすべての時代を上回る物質と富を作ったが、同時に、人口の激増、不均衡な発展、資源の枯渇、環境の悪化など厳しい困難にも直面している。20年前、リオデジャネイロで開かれた持続可能な発展会議は、持続可能な発展の新世紀を切り開いた。この20年で、持続可能な発展という理念は人々の心に刻まれ、ミレニアム開発目標は大きな進展を遂げた。これは我々を勇気付けている」と述べました。

 温首相はこれまで20年における中国の持続可能な発展を振り返り、中国は持続可能な発展を確固として支持し、国内外の力を結合し、省エネ型や環境に優しい社会作り、新しい工業化の道を歩んできたと述べました。

 しかし、一方で、中国で持続可能な発展を推し進める道のりはまだ遠く、発展途上国として、中国の1人当たりの所得はまだ世界の90位ほどでしかなく、貧困ラインにいる人口は1億人余りに上っているほか、資源不足や不均衡で持続できない発展といった問題を抱えていると説明しました。

 さらに、温首相は、「世界の持続可能な発展は依然としてバランスが取れておらず、南北格差は拡大しつつある。資源・環境問題も緩和されておらず、金融危機や気候変動、エネルギー・食糧安全、地域紛争などが世界の持続可能な発展に新たな困難をもたらしている」と指摘し、次のように述べました。

 「新大陸も新たなオアシスもない今日の世界においては、資源と環境の保護に努め、永続的な発展を実現することが我々の唯一の選択肢だ。貧困も愚かさも、差別も圧迫も、自然への過度な要求も人為的な破壊もなく、経済が発達し、公平な社会が広がり、環境に優しい、バランスと調和の取れたグリーンで繁栄した世界を期待している」

 温首相はまた、持続可能な発展を遂げるために、公平公正、開放寛容の理念を堅持すること、グリーン経済の発展様式を模索すること、グローバルなメカニズムを確立すること、という3つの提言を行いました。

 温首相は最後に、国連環境計画信託基金に600万ドルを寄付することや、発展途上国に環境保護や砂漠化対策に関する技術的サポートを行うこと、また、小さい島国や立ち遅れている国、アフリカの国々に気候変動に対応するための支援を行うことなどについて説明しました。

 中国リポート、リオデジャネイロで開かれた国連持続可能な発展会議での中国の温家宝首相の発言の内容についてお伝えしました。(カク、大野)

関連ニュース
写真トピックス
コメント
今週の番組
今日熱点
快楽学唱中文歌
特集ダイジェスト
LINKS