中国外務省の劉為民報道官は9日に北京で、「制裁と圧力は、イラン核問題を根本的に解決できない。対話と交渉こそが正しい道だ」と述べました。

　最近、アメリカはイランに対し新たな制裁措置を実施し、イランの中央銀行と取引関係をもつ会社に対しアメリカ金融市場での取引に制限をかけています。この日の定例記者会見でこの件について記者から質問を受けた劉報道官は「中国は一貫して一つの国がその国内法を国際法の上に置いて、他の国に制裁を加えることに反対する。ほかの国と同様に中国とイランの経済貿易とエネルギー協力は、正常、公然、透明である。安保理の関連決議にも違反していないし、核拡散防止問題における中国の立場にも影響しない」と述べました。その上で「関係側は外交分野でさらに努力し、引き続き対話と交渉を行い、相互信頼の深化で新たな措置を取り、イラン核問題の適切な解決に有利な条件を作る必要がある」と強調しました。（任春生、吉野）