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1時間目 世界無形文化遺産、チベット高原の叙事詩「ケサル王伝」

2017-02-03 19:27:57     cri    


 チベット自治区、内蒙古自治区、青海省、甘粛省、四川省、雲南省に広がっていた叙事詩、「ケサル王伝」。現存する数少ない叙事詩で約1000年前のものと推定されています。勇敢な王・ケサルと彼が治めたという伝説の国家リン王国について語られています。

 また、これまでに収集・整理されたものだけでも1500万字に達し、古代ギリシアのホメロスの叙事詩やインドのマハーバーラタよりも長く世界最長の文学作品とも言われています。

 あらゆる点で貴重な価値があり2009年9月、ユネスコの世界無形文化遺産に登録されました。

 ケサル王伝の物語はこうです。昔々、自然災害が頻発したチベットでは、妖怪も横行し、人々は非常に苦しい生活を送っていました。そんな時、観音様はチベットの人々をこの苦しい状態から救うため、神様の息子を遣わすよう強く求めました。それがケサル王です。妖怪を征伐し、人々に幸せをもたらす神聖な使命を履行するため、叙事詩の中で彼は神様、龍などと結びつけた特殊な品格と才能を備えている半人半神の英雄として描かれています。

 ケサル王伝は、長い歳月をかけ継承されてきました。歌い手にはチベット仏教の僧侶、学者が多くいます。内容は、仏教、民謡や神話、物語などから数百以上の人物を描いています。また、大量のチベットのことわざの引用や、比喩や首尾呼応などの創作方法を応用しています。

 中国政府は、2002年に千年記念イベントを行うなど建国後から今日まで中華民族の貴重な文化遺産として、これを非常に重視して来ました。現在、国の支援のもとで、国内10ヵ所あまりの大学と研究機構で「ケサル王伝」を学者が研究しています。

 皆さん、ケサル王伝に興味を持っていただけましたか?是非、チベットや青海省、甘粛省などにあるケサル王伝記念施設にお越しください。特に、近年、オープンした四川省のカンシチベット自治州の色達県のケサル文化博物館がお勧めです。

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