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4月19日 火曜日

2016-04-19 21:41:53     cri    

1時間目 熊本へ届け!南京からのメッセージ、アートフェア「芸術北京」、アートディレクターは日本人の金島隆弘さん

担当:王小燕、白昊

 北京は薄紫色の桐の花が満開の季節となりました。

 14日から熊本を中心に地震が続き、中国でも多くの人が関心を寄せています。先週末は、テレビやウェブサイトなどで被災状況を伝える実況中継があったり、中国中央テレビ(CCTV)の24時間ニュースチャンネルでは、NHKのニュースをチェックして速やかに中国語にする編集スタッフを臨時的に増員したりして、報道体制を強化しました。

 さて、北京では現在、第6回北京国際映画祭が行われています。その正式イベントの1つ「日本映画週間」が17日から始まっています。このオープニングを飾ったのは、黒澤明監督の名作「乱」の4Kデジタル修復版の上映です。北京を訪れた制作担当の現場スタッフ・熊田雅彦さんによりますと、熊本城や阿蘇山付近の砂千里が「乱」のロケ地。

 「ヒロインの大殿・秀虎が発狂したシーンは、熊本城の石組のところで撮影したもの。それが、今回地震で崩れた様子をニュースを通して知り、心を痛めている」と熊田さんは複雑な心境を話してくれました。

 また、この火曜ハイウェーのリスナーで、「CRIインタビュー」最終週に放送する「加油!日本の自治体職員在中国」に欠かさず受信報告を送ってくれる聴取者、上海在住のCampopさんからもメッセージが寄せられています。

 「熊本など九州各地で、ここ数日、地震が頻発しています。現地にお住まいの皆さんの無事を祈ってやみません。負傷者が一日も早く回復されますよう祈っております。日本、加油!――Campop」

 CRI日本語放送のソーシャルメディアWechatの公式アカウント宛にも多くのお見舞いのメッセージが送られています。

 このほか、中国の日本語月刊誌「人民中国」のWechat公式アカウントも、「パンダがくまモンをお見舞いする」かわいらしいイラスト入りのお見舞い記事と共に、陳文戈社長のメッセージを掲載しました。ちなみに、「くまモンもパンダも熊でおなじもん」とコメントをつけていたのは、編集長の王衆一さん。どんな時にもユーモラスを忘れない方です。

 いろいろと熊本へのメッセージが集まる中、今晩の番組では南京からのメッセージを中心にご紹介します。

 熊本の地震を受け、4月15日夜、「侵華日軍南京大虐殺遭難同胞記念館」のSNS公式サイトは、「熊本日中友好協会の皆さん、お元気ですか」という書き出しのつぶやきを配信しました。この書き込みは、19日昼までに3万回以上も転載され、約1万本のコメントがあり、19万回以上の「いいね」がつけられました。

 書き込みの内容は以下です。

 「昨晩や今朝、日本九州の熊本県で震災が発生。日本が中国で侵略戦争をしていた頃、主力の1つだった第6師団と第106師団は熊本からの兵隊で構成されていました。その第6師団こそが南京大虐殺の元凶(げんきょう)でした。しかし、今晩、皆さんにご紹介したいのは、熊本県日中友好協会の皆さんです。

 協会の方々はこれまで20年余りに渡って、毎年、犠牲者を弔うために記念館を訪れています。会員の桜井正美さんによりますと、毎年12月、協会員はポケットマネーを出し合って、大虐殺の生存者を日本に招き証言集会を開いています。皆さんが南京にいらっしゃった時には、当館の企画した紫金草の絵を手で描くイベントにも参加しました。いま、この時、私たちは協会の皆さんのことを大変気にかけています。皆さん、お元気でしょうか」

 以上の内容は発信からわずか1日で、クリック回数が300万回を超えました。これを受け、記念館はその2日後に、「日本の熊本地震、1本のつぶやきが数百万回ものクリックになったのはなぜ」と題した記事を改めて配信しました。

 今度は当時の日本の新聞記事のコピーや写真、資料交えての紹介、そして、桜井さんを始め、熊本県友好協会の皆さんが記念館を訪れた時の写真なども紹介されていました。

 そして、以下のメッセージで結ばれていました。

 「戦争はどんな人にとっても耐え難い残酷な行為であるはず。熊本の平和を愛する人々は先代の行った残忍な中国侵略の歴史をずっと忘れず、実際の行動で心の懺悔を表し続けています…

 79年前の歴史は忘れてはなりません。その一方、災害を前に、被災した方たちの立場にたって物事を考えることも、人間として忘れてはいけない思いではないでしょうか」

 続いて後半の「スペシャル・バスケット」では、中国を代表するアート見本市「芸術北京(ART BEIJING)」の動きです。今年で11回を迎える「芸術北京」。アートディレクターを務めるのは、なんと日本人の金島隆弘さんです。

 金島さんは1977年東京都生まれ。2002年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修了、ノキア社、株式会社東芝、東京画廊+BTAPでの仕事を経て、08年4月よりファーイースト・コンテンポラリーズの活動を開始。2011~14年まで「アートフェア東京」のエグゼクティブ・ディレクター。2015年7月に「アート北京」のアートディレクターに就任。

 「アートフェア東京」で経験を積んだ金島さんに、何故北京からのお誘いを受けたか、「芸術北京」にかけた思い、そして、今年の見所は?さらに、金島さんにしかできない創意工夫とは。詳しくはインタビューをお聞きください。

 

【2016芸術北京(ART BEIJING)】

  時間:4月30日   プレビュー・特別先行入場(招待者のみ)
     5月1日~3日 一般公開
  場所:北京農業展覧館

2時間目 中日交流の可愛い架け橋になりたい~中国語講師・段文凝さんに聞く

 北京が段々と春めいてきた頃に、元気印のお客さまをスタジオにお迎えしました。

 日本で「可愛すぎる中国語講師」として知られる、「段段春風」こと段文凝さんです。一年ぶりの帰省のようですが、実家の天津ではわずか1泊しかできませんでした。しかし、両親と一緒に餃子を作ったり、大学時代の同窓会に参加したりと充実した時間を過ごしたようです。

 大学を卒業後、地元テレビでキャスターをしていた段さんは、「生まれ育った町を飛び出して、もっと広い世界で自分を試してみたい」。そんな思いに駆られて、2009年に仕事をやめて日本留学を敢行。 

 しかし、日本語を学んだことがないだけあって、苦労も人一倍でした。また、実家では、「洗濯機さえ触ったことがなかった」箱入り娘でしたが、日本では生活のため、飲食店でアルバイトをしなければなりませんでした。そのバイトも言葉が分からないため、メニューが分かる中華料理店に限定。しかし、どんなにくじけそうになった時でも、両親には「大丈夫だよ。元気だよ」としか口にしませんでした。なぜなら、「自ら選んだ道だから」。

 2009年、偶然NHKの中国語講座の求人を知り、オーディションに合格。怖いもの知らずでしたが、スタジオ出演を始めたばかりの頃、渡された分厚台本に羅列されていた難解な言葉に「本当は泣きそうになった」と振り返ります。

 時が経つのは早いもの。日本に渡って早7年。今の段さんは「可愛すぎる中国語講師」として多くのファンをひきつけ、タレントとしても大活躍。この間、中日を取り巻く環境に大きな変化もありました。それは、訪日中国人の急増です。

 「とても嬉しい変化ですが、互いの理解が不足していることから、お互いが不愉快に思うことも起きています。傍で見ていて忸怩たる思いをしています。そのような文化や習慣の違いを何とか、分かりやすく伝えられないかと思って、この本を出しました」

 微笑みながら、渡してくれたのは新刊の『マンガで分かる リアル中国人』(主婦と生活社、マンガ:ますみかん)。日本で出した4冊目の著書となります。

 一方、中国の日本関連発信が増える中、日本に実際に行って取材する企画も増えています。昨秋、大手動画投稿サイト「優酷」の独自企画によるシリーズ映像番組「我是誰」が、日本でロケを行いました。計2回の2時間長編番組でした。レギュラーは中国のスーパーアイドル「華晨宇」。この番組のゲスト出演者の1人に段さんがいました。若者向けの分かりやすい企画ではありますが、311の被災地を訪れ、福島第一原発付近の様子もカメラで撮影し、社会の深層問題についても目をそむけずに向き合っていました。

 この番組の中で多くの視聴者に深い印象を植え付けたシーンの1つは、段さんが独り言のようにつぶやいたナレーションでした。

 「かわいい、きれいだと良く言われていますが、人の見えないところで、どれだけ努力をしてきたのか。決して、かわいいという言葉だけで済ませられないものがたくさんある」

 なんとも芯の強いタフさがにじみ出ている言葉です。

 そして、スタジオでは満面の笑みを浮かべながら、元気はつらつの声でこう話してくれました。

 「私のことをかわいいとほめてくれるのは、もちろんとっても嬉しい。しかし、それよりも嬉しいことは、そう言ってくれた方が、中国のことをもっと知りたくなり、中国の文化を好きになってくれることです。このような中国と日本を結ぶ架け橋のような人間、私はこれからもそうあり続けたい」

  このほか、昨年のNHK Eテレ「テレビで中国語」でMCの壇蜜さんとコラボした時の感想など、この番組でしか聞けない話が満載です。

【プロフィール】

 段文凝(だん ぶんぎょう)さん

 早稲田大学国際部中国語コーディネーター。タレントとしても活躍。
 5月4日生まれ。中国・天津出身。天津師範大学卒業後、天津テレビ局に所属し、司会やナレーションなどで多数の番組に出演。
 2011年4月より、NHK Eテレ「テレビで中国語」にレギュラー出演中。
 2014年、早稲田大学大学院政治学研究科ジャーナリズムコース卒業。
 日本と中国を行き来し、多方面で活躍し、幅広い層に人気を得ている。

主な著書:
 『段ちゃんと!はじめての中国語』(日本文芸社、2013年)
 『日本が好き!』 (PHP研究所、2012年)
 『「菜根譚」が教えてくれた 一度きりの人生をまっとうするコツ100』(マガジンハウス、2015年)
 『マンガで分かる リアル中国人』(主婦と生活社、マンガ:ますみかん、2015年)

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