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トキが繋ぐ中日友好の物語

2010-07-29 15:21:26     cri    























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 2010年上海万国博覧会の日本館、中日両国の芸術家によるミュージカル「トキを救う」が、上演されています。中国の伝統的な昆曲と日本の能楽を融合させた、トキをめぐるこの物語は多くの来館者を魅了しました。エコなライフスタイルを提唱し、環境保護の理念を強調する上海万博の日本館、出展内容の目玉が「トキを救う」ことに決まった理由は、トキが繋ぐある中日友好の美しい物語によるものです。

 日本、中国、韓国と東アジアの人々に愛され、かつては、空を自由に飛びまわり、その美しい姿で人々を魅了した鳥・トキ。しかし、20世紀に入り、生態環境の悪化や乱獲により、日本ではついに絶滅、中国でもわずか7羽が残されるのみとなりました。トキを絶滅から救いたい一心で、立ち上がった人々がいました。

 中日両国政府の協力の下で、日本人の高校教師・佐藤春雄さんは、トキの生態を徹底的に調査し、調べた資料を中国に送りました。そして、日本の研究者・近辻宏帰さんと中国の研究者・席咏梅さんは協力して研究を行いました。何年にも及ぶ大きな努力が払われた結果、席さんはついに中国でトキの人工繁殖に成功し、そして、トキの卵とともに日本の佐渡にやってきました。1999年、近辻さんと席さんは幾多の苦難を乗り越え、日本でトキの人工繁殖に成功しました。27年ぶりに、トキは再び日本の空に戻ったのです。トキの保護の成功は、中日の研究者の国境を越えた協力によって生まれた奇跡でした。

 そして、6月12日、上海万博はジャパンデーを迎えました。記念イベントのステージに、トキが語った中日友好物語の主人公である席咏梅さんの姿が見られました。

 「トキは大自然からの賜物で、日本の空でも、中国の空でも、トキに自由に飛んでほしい。これは中日両国の人々の共通の願いだろう。共にトキを愛する心があるからこそ、トキを救うことができたのではないかとう。トキを救うことは、たった一つの鳥類の保護にとどまらず、すべての生態環境に関わっている。環境を保護し、自然を愛し、地球を守るメッセージを伝えていると思う」と席さんは胸の内を語りました。

 しかし残念なことに、席さんと一緒にトキを救うことに尽力し、人工繁殖に成功した日本人研究者の近辻宏帰さんは、去年、亡くなりました。上海万博で、夫の代わりに近辻さんの奥さんが、席さんとの再会を果たしました。

 「席さんとの再会をずっと前から楽しみにしていた。いま、日本の空をトキがたくさん飛んでいます。このことは中国から一つのトキの卵が送られたことから始まった。席さんの献身的なご協力の下で、長い間日本の空から消えたトキが再び現れた。この奇跡は席さんと、それから、中国と日本と協力しあってこそのものだと思っている。本当に心から感謝する」と近辻夫人は語りました。

 万博での再会で、近辻夫人は席さんに一通の手紙を読み上げました。それは、トキを救う事業に尽力した日本人の高校教師・佐藤春雄先生からのものです。

 席咏梅

 席さんがトキの卵を持って、初めて佐渡に来られたとき、私は嬉しくて自分で作った中国の国旗を持って迎えたことは、今でも覚えています。

 お子さんが生まれて、まだ3ヶ月も経っていないうちに日本に来られた席さん、様々な思いにかられたことでしょう。国のため、トキを救うため、自分のことを犠牲にして、研究に邁進される姿を見て、私は深く感銘を受けました。悩んでいる席さんを励まそうと、よく妻の作ったボタン餅を研究所に持っていったことを思い出しました。ある人から、席さんが私のことを「日本のお父さん」と呼んでいることを聞き、とても嬉しかった。私もずっと席さんを娘のように思ってます。私は今年、92歳になりました。少し足が悪くなりましたが、まだまだ元気です。何か国のために役に立てることがあれば、力を尽くしたいと思います。席さんも中国で、日中交流のために、これからも頑張ってください。

 佐藤春雄

 涙をこぼしながら手紙を受け取った席さん、佐藤さんへの思いを懐かしく語りました。

 「佐藤先生のトキへの愛に、私は深く感動した。11年前、私たちが船に乗って佐渡を離れるとき、佐藤先生は中国と日本の国旗を持って、ずっとずっと手を振りながら私たちを見送ってくれた。船が遠く離れたのに、佐藤先生はずっと、手を振っていた。あの光景は私の心に深く残った。佐藤先生がトキのように、長生きするよう、いつも祈っている」

 上海万博で出会う人々、中国と日本の空を自由に飛びまわるトキのように、友好の使者として、国境を超えた友好と協力、そして、自然への愛を世界に向けて強く発信していくことでしょう。(取材/文:劉叡琳 07/29)

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