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傳益瑶より
 唐詩は日本に伝わって一千年以上になり、日本人はその魅力に触れ、時空を超え自分の文学として愛着を持ち育ててきました。唐詩の世界では日中が同じ気持ちを味わい、心を溶け合わせています。何故なら、「詩為心声」(詩即ち心の声)だからです。心からの気持ちはお互いの心に滲みます。これは真実の世界で、真心のつき合いこそ真の友情のもとです。この世界こそ私の求める絵の世界でもあります。

 私が唐詩を題材として絵を描くのは、とてもロマンチックな世界だからです。

 詩人たちは遠い古人ではなく身内のような親しい存在です。李白は兄貴のように大好きで、杜甫はつねに敬意を払う先輩です。杜牧は志を励まし合う同志で、王維は近寄り難いが人生を教えてくれる師匠、などなど……。そんな気持ちで詩画を楽しんでいます。


王之涣《登鹳雀楼》

王昌龄《出塞》

杜牧《江南春》(立轴)

杜牧《江南春》(横幅)

杜牧《清明》

王维《终南山》

杜甫《后游》

李白《山中与幽人对酌》

温庭筠《商山早行》

李白《渡荆门送别》

杜牧《泊秦淮》