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私と北京放送・奥田正彦(中)
   2006-08-17 22:45:11    cri

 東京都府中市。1988年のある夜、偶然の機会で北京放送と出会い、そして虜になる。その後北京放送を聞く会会員となり、会が主催する諸活動に意欲的に参加してきた。

 1997年からの一年間北京留学中、日本語放送番組によく出演し、日本語部スタッフとの付き合いをさらに濃いものにした。今は趣味の篆刻を研鑽する一方、懐かしい北京放送の若いアナウンサーの放送に耳を傾けている。

 4人の方から話を聞くことができた。40年近い歴史を懐かしむ気持ちと新しい局舎に対する期待とが入り交じったインタビューとなった。

中国留学

 話は飛ぶが、97年僕は北京へ留学する。放送を通じスクーリングを通じそして数回の旅行を通じて、日本語部の皆さんとも顔なじみになり、心はすっかり「中国迷」。退職した翌月にはもう北京での生活が始まった。北京放送に出会わなかったら実現し得なかったことである。

 僕は未来志向の人間で過去はほとんど記憶していない(認知症?)。原稿を書く手助けに、北京放送を聞く会ニュースに掲載した僕の留学日記から、アレンジを加えながらいくつか拾ってみることとする。

その1:逼上梁山

 北京に着いたのは8月22日だった。翌23日の夜には、日本語部7名の方々から早速歓迎を受けた。留学に来てこんなにしていただけるのは、日本語部と聞く会の絆の強さに他ならない。感激してお礼を言うと、逼上梁山だとおっしゃる。あなたは放っておくと勉強しないから、歓迎ではなくお尻を叩きに来たのです。大学の試験のほかに日本語部でも試験をして、合格しなかったら日本には帰しません。合格点は大学よりうんと高くします、とのこと。暗然とした気分になった。

 逼上梁山:追いつめられてやむなく梁山泊へ逃げ込む=のっぴきならなくなって勉強するの意。

その2:北京の四季

 留学のほかにもう一つの目的を持っていた。北京放送の啓蒙である。入学して間のな い僕だったが、留学生たちに放送局の見学会を呼びかけた。日本人、韓国人合わせて約60名が参加してくれた。一定の役は果たせたと思う。

 番組に「北京の四季」というのがあった。北京に来ている日本人が四季おりおりに感じたことを、約9分間しゃべるのである。見学会が終わったとき、番組担当者から出演の依頼を受けた。9分の原稿は3500文字ぐらいになる。毎月1回のペースで放送した 。録音スタジオは初めての経験で、のどがからからになった。

 当時は国内向けにも同じ内容のFM電波を出していた。放送を聞いた、日本語が分かる中国人から電話をもらたこともあった。メディアの強さを感じた。

その3:語言実践

 日本語部では春と秋にピクニックがある。それとは別に局の労働組合が主催するピク ニックがあった。僕にも参加の機会がいただけたので喜んで参加した。局全体なので日本語のできない方が大勢来られる。中国語の実践になるのではないかと思ったからである。場所は北京の水源でもある桃源仙谷。

 朝7時、旧局舎を3台のバスで出発。途中から1台が合流して総勢160名。約2時間の道のりは、完全舗装がなされていて快適。山道に入ってからは塵ひとつ無いと言ってい い。道路の整備に驚かされる。

 お昼は持ち寄ったお弁当をみんなで拡げるのだが、場所選びが始まったら、ここがい い、いやあっちだ、こっちだと大はしゃぎである。子供のころの遠足よりはるかに楽しい。中国人は楽しむことが実にうまいと思った。

 さて、語言実践だが、同じ職場の仲間たちが集まるのと、かなり急なひとりしか通れない山道を登っていくので、それどころではなかった。しかしそれでも日常語をいくつか収穫できた。

 北京は秋が一番いいという。お天気にも恵まれて、山歩きとすばらしい景色を堪能した。

その4:紅白歌くらべ・知恵くらべ

 北京放送恒例のお正月番組「紅白歌くらべ・知恵くらべ」は96年まで白組は5連敗中であった。僕は期末試験をひかえていたが、なんとか6連敗だけは阻止しなければならないと、白組の応援に出かけた。

 テレビではないので、それらしい飾り物はないが、スタジオは下手に白組男性、上手に紅組女性が陣取り、まさに合戦の様相を呈している。ディレクターは調整室から「応援の時間もう少し短く。楽器の音大きすぎ。そこは鳴り物なしにして・・・」などと、台本とストップウォッチを手に細かく時間の配分をしながらテキパキと指示を出していく。調整室からの指示をスタジオへ伝えるのは、大きなヘッドホンをつけた、いま東京支局長の国清アナである。

 負け続けている白組はついつい力が入りすぎる。対して紅組は連勝の余裕さえ感じさせていた。収録は予定時間をはるかにオーバーして終わった。外に出ると、冬の日はもうとっくに暮れていた。

kokusei
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