私と北京放送

１、 北京放送との出会い

　私と北京放送の出会いは、1978年8月に開かれた第6回北京放送中国語夏期スクーリング長野県会場に参加したのが始まりです。その日の夕食会の時、「これから北京放送局よりのスクーリング向けの放送が始まります」と初めて聞いた北京放送、何か親しみの持てる感じの流暢な日本語に聞き入っていました。北京から日本向けの放送がこんなに身近に聞こえるとは考えても見なかったが、もっと詳しく知りたいと思い、同行の友人堀内卓郎氏に聞くと、東京に「北京放送を聞く会」があると教えられ、主催者で聞く会幹事の龍男氏（当時長野県日中友好協会事務局次長）を通じてその日の内に入会の申し込みをしました。

　手持ちのラジオでは聞こえないので、短波放送の入る多機能受信機を購入し、北京放送専用にして、朝6時30分にタイマーをセットして聞き始めました。もちろん夜の放送もよく聞いていました。「放送の終わる毎にアナウンサー名を言ってもらえたら」と希望のお便りをしたのもこのごろだと思います。また、今年から朝の放送が再開され、聞いていますが、7時30分頃まではよく入り、その後急に混信して聞き取りにくくなります。

２、 北京放送局訪問

　北京放送局をはじめて訪問したのは、1981年10月「長野県日中友好訪中団」に参加した時です。北京滞在三日目の市内観光に、小生一人で北京放送局訪問の自由行動の許可を得ましたが、受け入れの中日友好協会が心配して、職員の邵維堅さんと乗用車を準備してくれました。それまではバスで旧局舎に近いバス停「復興門外」で降りれば、、目の前が放送局ですと教えられていたので、一人で行く予定でしたが、ご厚意に感謝して車に乗りました。局の門前に着いたら、お便り返信組の李健一さんがすでに迎えに来て待ってくれました。当時警備に当たる兵士がいて、出入りが厳しかったのです。

　日本語部では朴世ご部長をはじめ、蘇克彬さん、鄭湘さん、曙光さんたちの出迎えを受け、応接室で一時間ほど懇談し、まるで旧知との再開のような接待に、打ち解けて話が弾みました。なお、日本語部のスタジオで放送の実況を見学、各部屋の案内などを受けた後、玄関まで見送られました。

　実のところ私は「聞く会」の会員というだけで一人で訪問しても、あまり歓迎されなければどうでしょうか・・・ぐらいに軽い気持ちでいたのですが、初対面の私を、暖かく、好意に満ちた様子で出迎えてくれた時の皆さんの笑顔は今でも忘れられません。

　その後ようやく機会を得て、1987年4月に二回目の日本語部訪問が実現し、大日方団長以下6名で劉習良局長代行、李健一さん、陳真さんらの諸氏が日曜出勤して迎えてくれました。李健一さんと陳真さんは長野で会っていたので、話も弾み親近感も増して大変喜ばれました。いつものことながら局の皆様の好意あふれる友情に、心温めて帰りました。

　1991年9月、「長野県中国語を学ぶ会」開講15周年記念学習訪中団が実現したのは、日本語部の李順然部長をはじめ、日本語部の方々のお勧めご指導のおかげですが、中国訪問中、外事処の李宣さん、日本語部の容文育さん、また各地方の局の職員にすっかりお世話になりました。その後1995年の「三峡くだり」、2001年の「黄山?桂林」の旅には、二回とも李宣さん、曙光さんの案内で大変お世話になり、団員一同大喜びの旅となりました。

　2005年10月中国訪問の時は、趙鉄騎副局長主催の桜の前の記念式典と歓迎晩餐会、翌日の市内観光には車椅子の会員のために、男子局員の方々が付き添っての心遣いに、二泊三日の交流会でしたが、北京の秋を十分に満喫し団員一同感謝感激でした。以上のほかにも小生が一人で日本語部を訪問したことが一回だけあります。1997年7月の下旬、満員のバスで「礼士路」で下車、下車駅の向かい側が放送局でした。突然の訪問でしたが歓待を受けて帰りは地下鉄の駅まで送ってもらいました。また、日本語放送開始55周年記念祝賀式典参加と記念植樹、同じく60周年の記念式典に、聴く会関係の幹部と共にお招きいただいたのも忘れがたい思い出です。