北京
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今回の「七一勲章」の受勲者である李宏塔さんは、中国共産党の創立に大きく貢献した大先輩・李大钊の孫です。彼の父親・李葆華さんは安徽省共産党委員会書記、中国の中央銀行である中国人民銀行の総裁などを歴任し、党や国のために一生を捧げました。
一方、受勲者の李宏塔さんは今、安徽省政治協商会議の副議長を務め、民生担当の部署で18年間勤務しています。親族を失ったお年寄りを自分の父母、孤児や身体障害児童を自分の親族として接し、毎年半分以上の時間は農村などで過ごしています。周りの人々は、「彼が共産党の優れた革命伝統や優良な家風を受け継いだ人物だ」と高く評価しています。
1987年、38歳の李宏塔さんは人生の重要な選択に直面しました。当時、彼は長年、青年活動に携わっていましたが、上層部は彼を他の部署に異動させることを考えていました。彼自身の意見を求められた際、李さんは、安徽省民生庁を選びました。その理由は、困っている人々の悩みを解決する仕事が好きだったからです。
救済活動を行うときが、李さんにとって、一番忙しい時期となります。1998年、長江で百年未層有の洪水が発生する前、毎年、安徽省の水害が頻発した地理的状況に対して、彼は川沿いの場所に対応策を事前に講じ、また、それを確実に実施できるかどうかを確認するため、一つ一つの県へ足を延ばしました。事前の対応策が十分に行われた結果、被害は最小限に食い止められ、民生部からも高く評価されました。
安徽省政治協商会議の副議長になってからは、李さんは長い間、貧困脱却活動を担当しています。貧困状況を実地調査するため、李さんはしばしば、農村の寄宿学校や都市部郊外の養老院、古い住宅団地など、貧困人口が集まる場所を訪ねました。長い年月をかけて調査研究を行った上で、彼は相次いで全国の政治協商会議で、「都市部農村部一体化をめぐる総合的な改革案」や「ピンポイントの貧困脱却体系を改善する保障」、「農村部における留守児童へのケア」などに関する提案を打ち出し、社会発展や民生改善のために積極的に助言しています。
李さんは生活面では、優良な家風を受け継ぎ、ずっと質素な生活を送っています。民生庁の庁官になってからも、50平米の2DKのアパートに住み、毎日、自転車で出勤していました。
「革命の伝統を代々受け継ぎ、人民のために奉仕する主旨は永遠に変わらない」というのが、李さんの座右の銘です。