北京
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抗日戦争勃発後、中国共産党は全民族抗戦の人民戦争路線を打ち出しました。すべての力を動員させて全面抗戦を実現させるために、具体的な抗戦綱領を制定して、日本帝国主義の打倒を決心しました。1937年8月22日から25日までに、中国共産党は陝西省洛川で中央政治局拡大会議を開き、張聞天、毛沢東、周恩来、朱徳ら各方面の責任者22人がこの会議に出席しました。
会議で、毛沢東は中国共産党中央政治局を代表して、軍事問題および国民党と共産党の関係について報告を行いました。軍事問題について、毛沢東は正確に双方の軍事情勢および敵の戦略方向を分析した後、「抗日戦争は持久戦だ」と指摘したあと、「この情勢の下で、紅軍は正規戦から抗日ゲリラ戦へと転換しなければならない」と強調しました。また、紅軍の基本任務について、「根拠地を作り出し、敵をけん制、せん滅すると同時に、国民党軍隊の戦争に協力し、紅軍の力を守り、拡大させることである」とした上で、紅軍の作戦方針について、「山間部における独立自主のゲリラ戦を展開する」と定めました。このほか、国民党との関係について、「統一戦線を堅持し、さらに強固にして、拡大させると同時に、政治上や組織上の独立性を保つべきである。一言で言えば、統一戦線におけるプロレタリア階級の指導権を堅持しなければならない」と強調しました。
会議では、毛沢東の提案に基づいて、「抗日救国十大綱領」が採択されました。その中には、日本帝国主義を打倒すること、全国における軍事総動員、全国民への総動員、政治機構への改革、抗日時期の外交政策、戦時の財政経済政策、抗日教育政策などの内容が盛り込まれています。さらに会議では、「当面の情勢と党の任務についての決定」が可決されました。この決定は「抗日戦争は苦難にみちた持久戦であり、勝利を勝ち取る中心の鍵は、すでに口火のきられた抗戦を全面的な全民族の抗戦に発展させることである。共産党員およびその指導下にある民衆と武装力はもっとも積極的に闘争の最前線に立ち、みずから全国抗戦の中核にならなければならない」と指摘しました。
洛川会議は抗日戦争が全面的に勃発した節目の歴史的時期に開かれた中国共産党の重要な会議です。会議では抗戦路線に関する中国共産党と国民党の原則的相違が明確に指摘され、独立自主の抗日ゲリラ戦展開の方針が定められ、抗日根拠地への整備を戦略任務として位置付けました。これにより、抗日戦争の最後の勝利を勝ち取る具体的な道が示されました。