【観察眼】「愛国者が香港を治める」ことへの法的保証が、香港を発展の軌道に回帰させる

　第13期全国人民代表大会第4回会議にて11日午後、「香港特別行政区の選挙制度改善に関する全国人民代表大会の決定」が採択された。投票を経て採択が発表されると、人民大会堂の会場に大きな拍手に包まれた。

　同日、香港特別行政区の林鄭月娥（キャリー・ラム）行政長官は声明を発表し、「『決定』の採択について確固たる支持と心からの感謝を表明する」とした上で、「今回、中央政府が国家レベルから香港の選挙制度改善に着手した目的は、香港を『一国二制度』の初心と正しい軌道に戻し、『愛国者が香港を治める』という原則を制度面から貫き、『一国二制度』の長期的な安定と、香港の長期的な繁栄および安定を促進することにある」との考えを示した。

　香港はアジアで最も競争力のある国際金融プラットフォーム――世界第3位の金融センターであり、世界で最も競争力のある都市の一つでもある。しかし、ここ数年は一部の「香港独立」分子が恣意的な行為を取り、さらには海外勢力と結託して香港の社会秩序を乱したことで、香港に「不安な日々」を経験させ、香港には「不安定」のレッテルが貼られた。

　去年6月30日に全人代常務委員会で可決された香港国家安全維持法は、国家の安全を守り、香港の長期的な繁栄と安定的発展のための掛け替えのない役割を果たしている。施行後に香港の社会秩序面の混乱は基本的に解決され、海外メディアや「善意なき野次馬」はその手の内の「ネタ」を一瞬にして失った。

　林鄭月娥行政長官は最近受けたインタビューで、「香港が復帰して24年近くになるが、『一国二制度』の実践は近年ますます歪んできていた。しかし、[UK1] 香港国家安全維持法の公布によって社会は徐々に安定を取り戻している。その上での今回の選挙制度の整備は、香港の政治制度の発展のために、さらに安全で安定な基礎を提供することができ、その意義は非常に大きい」と指摘した。

　また、前香港行政長官である全国政治協商会議の梁振英副主席は取材を受けた際に、「目下、香港の社会秩序の混乱は基本的に解决されたが、国家安全保障の問題は維持されている。残された政治問題はまだ十分に解决されていない[UK2] 」とし、「香港特区の選挙制度を整備すれば、選挙制度の抜け穴によって現れた一部の政治問題は解決できる」と述べている。

　今回採択された「決定」は、政治問題を効果的に解決するために十分な法的保障を提供した。それが保障するのは「愛国者が香港を治める」ことであり、これも現在香港に存在する政治問題を解決する核心でありカギである。「愛国者が香港を治める」原則を確保してこそ、「一国二制度」の実践を歪めず、形を崩さないよう保つことができる。

　第14次五カ年計画綱要草案の一部は香港について触れており、そこには金融、貿易、海運、人民元オフショアサービスセンターなどの内容が含まれている。香港の運命はこれまで祖国と緊密に結びついてきた。今後、香港は自らの優位性を十分に発揮し、法律を通じて「国を愛し香港を愛する者が香港を治める」ことを保障し、「一国二制度」の方針を全面的かつ正しく貫き、発展の正しい軌道に戻り、長期的な繁栄と安定を手にするはずだ。（CRI日本語部論説員）