北京
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第13期全国人民代表大会第4回会議と全国政治協商会議第13期第4回会議が先週、北京でそれぞれ開幕した。今年は第14次五カ年計画(2021-2025年)が始まる年でもある。この二つの会議の開催に先立ち、中国は貧困脱却堅塁攻略戦の全面的な勝利を宣言した。このような歴史的な時期に開かれる全人代と政協会議は、貧困脱却堅塁攻略の成果をより強固なものにするのにどう役立つのかに、各界からの関心が集まっている。
国際世論は中国が貧困脱却の面で収めた成果に注目するとともに、「中国は貧困状態に後戻りする課題に直面している」とか、「貧困脱却成果の定着が難しい」などといった懸念の声も聞こえる。中国は国の実情に基づいて、「農村部の振興を全面的に推進し、農業・農村の現代化を加速していく」という方向を定めた。都市部と農村部の格差をさらに縮め、社会主義現代化国家の全面的構築という新しい道を歩み始めている。
農村部の現代化には橋梁建設、道路、電気、インターネットの整備などのインフラ施設、公共サービス、社会保障の現代化が不可欠である。現代化によって、貧困地区の農民たちの生産とライフスタイルが一変した。農民たちが世の中を見る視点が新しくなり、世界との付き合いが変わり、いち早く豊かになることが可能になっている。
農村の振興には文化の伝承とグレードアップが必要だ。今、SNSで人気急上昇中のビデオブロガー李子柒さんが間違いなく文化の力を借りて、国内外で有名になった人である。このことから大勢の農村の若者がヒントを得て、インターネット上でライブ配信を行い、故郷の文化、農村の特色のある観光、手工芸品、古代建築の風景などを紹介している。
このほか、ますます多くの映画とドラマ作品は貧困脱却と農村の振興に焦点を当てるようになっている。文化界の有名人と学者を招いて、農村部で地方の伝統文化を体験するなどの企画を通じて、現地の文化と観光産業の発展が促進されている。2020年国慶節連休中、興行成績の首位を占めたのは国産映画の『我和我的家郷(直訳:私と私のふるさと)(My People, My Homeland)』だった。この映画は見る人を感動させるいくつかの短いストーリーからなり、そのすべてが貧困からの脱却や故郷の振興に関する物語りであった。この映画は人々の願いをよく理解し、それを反映させており、大勢の農村の若者を激励している。
文化の力を生かし、貧困脱却の成果を強化させることで、農村部のさらなる振興に繋げていく。中国では農村部の振興に向け、自国の実情にみあった模索と努力を一刻たりとも停止したことはなかった。(CRI日本語部論説員)