【観察眼・「十四五」特別企画】 (4)プライバシー保護にみる一段と高い法整備の歩み

2021-02-17 16:54  CRI

 2021年は中国にとって大きな意味を持つ年です。中国共産党の創立100年目――即ち「一つ目の『百年の奮闘目標』」(建党100年目までの“小康社会”の完成)の目標年に当たり、また「二つ目の『百年の奮闘目標』」(新中国成立100年目までの強く豊かで民主的・文明的な調和のとれた社会主義現代化国家の構築実現)においても、重要な前進の一年になります。

 そして、もう一つの注目は「国民経済と社会発展の第14次五カ年計画(2021-2025年)」の発足年となることです。第14次五カ年計画は今年の全国人民代表大会で審議・採択される見込みとなっています。

 これに際して、日本語部独自の評論コーナー『観察眼』では、第13 次五カ年計画(2016-2020年)期間の躍進を振り返り、この先の5年を展望するシリーズ「振り返れば歩んで来た道 新たな旅路は続く」を企画しました。

 中国の新年に当たる春節の時期に合わせて、ジャンル別に配信していきます。

評論シリーズ「振り返れば歩んで来た道 新たな旅路は続く」

4回 プライバシー保護にみる一段と高い法整備の歩み 

 最近、上海のある宅配便受取拠点の受取手順が物議を醸している。その手順とは、荷物を受け取る際に、証拠として、本人の顔写真を残す必要があるという規定である。宅配便の受け取りに顔写真の提供が果たして必要なのか、提供された写真は乱用されないのか、などの質問が殺到した。市民のプライバシー保護意識の向上が見受けられる動きと言えよう。

 インターネットの普及が「情報爆発時代」をもたらしている。人々は科学技術のもたらした利便性を享受する一方、クラウドコンピューティング、ビッグデータ、実名認証、顔認証、AIなど新技術の台頭で、個人情報が無防備になったというネガティブな面もある。

 そうした中、2021年1月1日から施行となった新中国初の「法典」と命名される『中華人民共和国民法典(以下、『民法典』と略称)』は、個人情報を全面的に保護することで知られている。『民法典』は総則、物権、契約、人格権、婚姻家庭、継承、侵権責任の7編、計1260条からなり、中国人が生まれてから死ぬまでの一生涯にわたるあらゆる民事行為をカバーし、国民生活の各方面に影響を与えている。『民法典』の条文の中で、一般的に注目されている動画配信サイトなどにおける未成年者による投げ銭の返金、30日間の離婚冷静期間の導入、男女を問わずセクハラの対象になること、「人肉検索」(中国のネット用語。ネット上で多数のユーザーによりある事件や実在する人物をつきとめる行為を言う)の民事責任、高所からの投げ捨て行為の責任追及、甥・姪の遺産相続、他人の写真の乱用、エレベーターの広告収入の有権者共有の8項目のうち、2項目がプライバシーと関連していると認定されている。

 「人肉検索」はインターネットの産物と言える。ネットでのマンパワーに依存した情報検索で、社会世論の監督によって悪質な事件などを暴くことが目的の1つであるが、最近では、状況がエスカレートし、関係者の氏名、住所、電話番号などの個人情報もインターネット上で暴かれ、当事者を精神的、生活的に追い詰めるなど、ネット暴力の1つとして社会問題になっている。過度の「人肉検索」はプライバシー、名誉権、安寧権(心安からに暮らす権利)など多項目の権利への侵害になるとされている。

 『民法典』の人格権編第六章はプライバシーと個人情報保護に関する章で、いかなる組織・個人も偵察、侵入、漏えい、公開などの形で他人のプライバシーを侵害してはならないと規定している。それと同時に、自然人の個人生活の安らぎと他人に知られたくないプライベートの空間、行動、情報をプライバシーだと定めている。プライバシーを定義し、肖像権保護や臓器寄贈の基本的規則、個人情報保護の強化など、人格権を独立した「編」(章立て)にしたのは、民法典のハイライトと革新であり、中国の法律が人身自由と人格尊厳への保護を一層高い高みへと引き上げたものになる。

 『民法典』の編纂が決定されたのは2014年10月だった。中国共産党の第18期四中全会で『中国共産党中央の法による国家ガバナンスの全面推進に関するいくつかの重要問題に関する決定』が採択されたのを受け、『民法典』の編纂作業が翌年3月に本格的なスタートを迎えた。その後、2017年3月に第12期全国人民代表大会第5回会議で『民法総則』が通過されたことにより、『民法典』編纂の第一歩が踏み出された。2018年8月、『民法典』各編の草案が作成され、全人代常務委員会が10回にわたった審議に続いて、10回にわたった市民意見徴収に全人代代表の3回に及ぶ議論、相違点に関する集中座談会の開催などを経て、2019年12月、『民法総則』と『民法典』各編の草案からなる『民法典草案』が初めて公表された。2020年5月28日、第13期全人代第三回会議で賛成2879票、反対2票、棄権5票で『中華人民共和国民法典』が採択された。

 おりしも、『民法典』の編纂と審議は第十三次五ヵ年計画の実施期間とほぼ重なっている。言うまでもないことに、これまでの五年間において、中国の法整備は『民法典』の編纂、公布と施行にとどまらず、このほかにも、5回目となる『憲法』の改正など多く分野で法整備が行われてきた。

 プライバシーに対する保護はほんの小さな切り口だが、そこから分かることは、今年から幕開けとなった「第14次五ヵ年」計画では、法整備は引き続き「人間本位」の原則に則って、新しい発展理念を遵守し、社会と経済の質の高い発展と人々の幸せな生活を守り続けていくということである。(CRI日本語部論説員)

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