習近平主席の特別代表を務める中国共産党中央政治局の韓正常務委員は、平昌オリンピックの開会式の出席を翌日に控え、ソウルの青瓦台（大統領官邸）で韓国の文在寅（ムンジェイン）大統領と会見しました。

　韓常務委員は、オリンピックの開催を祝福する習主席の言葉を伝えました。その上で、両国関係について「首脳間で達したコンセンサスに示された方向に沿って、互いに尊重や支持をし続けながら、各レベルでの意思疎通や対話を全面的に実施していきたい。交流や協力をさらに拡大すると共に、デリケートな問題に適切に対処し、理解や信頼を高めつつ、両国の関係を絶えず発展させていくようにしたい」と述べました。

　韓常務委員はさらに、朝鮮半島の情勢について、南北双方がオリンピックをきっかけとして対話を再開し、関係が改善に向かっていることを「積極的な変化」と受け止めています。「中国は和解に向けた双方の協力を支持する」と述べ、関係各方面が同じ方向へと歩み寄り、情勢の更なる緩和や半島問題の政治的解決プロセスを進めるために努力するよう求めました。

　これに対してムン大統領は、「中国側と積極的に努力し、政治面で相互信頼や友情を増進させ、各レベルでの交流を密にし、実務協力を強めていきたい。また国際問題や地域の問題で意思疎通や協調をはかり、両国の戦略的パートナーシップが新たな進展を遂げるようにしたい」と述べました。

　またムン大統領は、朝鮮半島問題における中国の積極的な役割発揮を高く評価しました。中国側と意思疎通や協調を保ち、今回のオリンピックがきっかけで形成された南北対話を継続させ、平和的手段を通じて半島問題を解決し、地域の持続的な平和や繁栄を実現させたいとの考えを示しました。（ZHL、森）