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日本発のスマホゲームが中国で爆発的人気、その理由とは?

2018-02-02 15:48:11     cri    

 自由気ままに旅するカエルを育て、ほのぼのとした時間を楽しめる日本のスマホゲーム「旅かえる(中国名:旅行青蛙)」が中国で大流行し、社会現象になっています。

 「旅かえる」は現在2週間にわたり、中国版App Storeの無料ゲームランキングで1位となっています。このゲームは日本企業のヒットポイントが開発したもので、日本語版のみの配信ですが、操作が簡単なことから、中国人がネットに投稿した攻略を参考にすれば日本語が分からない人でも楽しめるのが中国で普及した理由の一つと見られています。

 「旅かえる」のユーザーの呉柯瑶さんは「このゲームを通して親の気持ちが初めて分かる。一人暮らしに慣れた自分はなんだかホームシックにかかってしまった」と話します。

 このゲームは小屋に住む緑色の小さなカエルを育てるもので、カエルは小屋の中で食事をしたり、本を読んだり、手紙を書いたりしています。ときには、荷物を持って旅立ちますが、しばらくするとまた家に戻ってきます。ユーザーはゲーム上のカエルを操作したり、交流したりすることはできません。できることはカエルに食事や道具、お守りを用意するだけです。

 「カエルはご飯をちゃんと食べているのか、旅先で無事なのかとお母さんのように心配している」と話す西安の薛明珠さんはこのゲームに深い思い入れを持っています。

 ゲーム内で旅先のカエルから絵葉書が届いたときに喜びをかみ締めたという張猛さんは、両親との関係を反省しました。普段、家族と交流の少ない張さんは、ゲームをきっかけに今、家族とこまめに連絡を取り始めたということです。

 家族と離れて巣立ちした若者が増える中国。目まぐるしく移り変わる都会の生活に癒しを求めて、一人旅するカエルの姿に自分の孤独を重ね合わせることができるのが、このゲームの人気の理由ではないでしょうか。同時に、親としての気持ちも体験でき、「感情移入」を通して親子の絆が深まるケースも少なくありません。

 このゲームは少し前から中国で流行っていた「佛(仏)系青年」ブームとの親和性もあり、このブームをさらに推進させたと言えます。「佛系青年」とは物事を淡泊に見る生き方やライフスタイルを持つ若者の総称です。2017年末に流行り出した言葉で、必要最低限の要求を満たせば、それ以上は追求しない「仏教徒のような」若者のことで、常に自分の趣味や感情を第一にしてマイペースで行動し、非常にあっさりとした態度を取ります。ややこしい恋愛よりも一人でいる時間を大切にしていることも特徴です。

 「旅かえる」は最初に「佛系青年」の間で人気が出たのをきっかけとして、一般的に広がっていきました。また、このゲームを通して、「佛系青年」への理解もより深まったと言われています。(ミン・イヒョウ 星)

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