ロシアのラブロフ外相は10日、イランのザリーフ外相と共に、イラン核合意の全面的履行を引き続き推し進める必要があるとの考えを示しました。両者は、「もしもアメリカ側の一方的な理由で、イラン核合意の履行がやむを得ず中断されるならば、核不拡散の面で国際社会が行ってきた努力にマイナスの影響をもたらすだろう」と指摘しています。

　ロシアの国営通信社であるイタルタス通信の報道によりますと、ラブロフ外相は当日、イランのザリーフ外相とモスクワで会談し、イラン核合意の履行状況について意見交換を行ったということです。

　その中でラブロフ外相は、「国際原子力機関（IAEA）の天野之弥事務局長が、『イランはイラン核問題をめぐる全面協議で確約した内容を履行した』と明確に示している。ロシアは引き続き各方面に対してイラン核合意の履行を求めると同時に、この合意の実施が地域の安定維持および大量破壊兵器の拡散問題解決において重要な役割を果たすものであることを、改めて強調していく」と語りました。（非、謙）