中国国際放送局（CRI）と人民日報は29日、合同で2017年国際重大ニュース10本を発表しました。時系列で並べると、国際重大ニュースは以下の通りです。

　1、 中国理念が国際共通認識となり、中国提案が国際行動になる

　1月17日と18日、習近平国家主席はダボス会議（世界経済フォーラム年次総会）と国連のジュネーブ本部で、それぞれ重要な講演を行い、経済のグローバル化プロセスのリバランス（再均衡）を促し、人類の運命共同体を築くという時代の声を示しました。そして国連の多くの決議には、人類の運命共同体を築く理念と共同討議・建設・共有の原則が盛り込まれました。

　2、 米国優先主義が世界ガバナンスに衝撃を与える

　1月23日、アメリカは環太平洋連携協定（TPP）から離脱しました。その後、アメリカは相次いで気候変動に関する「パリ協定」、国際連合教育科学文化機関（ユネスコ）の「移民に関するグローバル・コンパクト」からも離脱しました。トランプ政権が自国優先主義を堅持する傾向は、世界ガバナンス分野における国際社会との意見の食い違いを拡大させています。

　3、 核ミサイル実験と軍事演習がエスカレート、半島情勢が更に緊張

 　2月12日、朝鮮が地対地中長距離戦略弾道ミサイルの発射実験を行いました。その後、朝鮮は国際社会からの反対の声に顧みず、核実験とミサイル発射を継続的に行いました。国連安保理では関連決議が相次いで可決され、朝鮮への制裁が更に厳しくなりました。一方、国連が平和、外交と政治的な方法で問題解決を呼びかけています。

　4、 イギリスのEU離脱推進が困難、欧州一体化が試練にさらされる

　イギリスは、3月29日、EU離脱のプロセスを稼働させ、何度もの交渉を経て、EU離脱第1段階の協議結果に合意しました。

　5、 中米首脳会談が注目、両国関係の安定的な発展に取り組む

　4月6日と7日、習近平国家主席とアメリカのトランプ大統領は、アメリカで会談を行い、外交安全対話、全面経済対話、法執行とインターネット安全対話、社会と人文対話という4つのハイレベル対話メカニズムの設置に合意しました。11月、トランプ大統領が中国を公式訪問し、両国の首脳は新しい時代における中米関係の発展に関して多くの面で共通認識に達しました。その戦略的かつ先導的な役割が顕著になっています。

　6、 カタールが断交の窮地に追い込まれ、中東情勢が更に混乱

　2017年は、中東情勢は一部の国の両国関係の悪化によって混乱が続きました。6月、サウジアラビアと一部のイスラム国家はカタールとの外交関係を絶つと発表しました。この危機はいまだに解決されていません。12月5日、アメリカは、エルサレムをイスラエルの首都として認めると発表しました。この発表は中東諸国から強く抗議を受ける事態になり、パレスチナとイスラエルの和平交渉プロセスが難航しています。

　7、 南海情勢が全面的に緩和、関係国が「南海行動原則」枠組みに合意

 　8月6日から8日にかけて行われた中国・ASEAN（東南アジア諸国連合）外相会合で、外相らは「南海行動原則」枠組みに合意しました。11月に開かれた第31回ASEANサミット及び東アジア協力首脳会談といったシリーズの会議の間に、李克強首相は、中国とASEAN諸国による「南海行動原則」の内容に関する交渉が始まると発表しました。

　8、 金融危機の恐れが徐々に解消、世界の経済成長が加速

　国際通貨基金（IMF）が10月10日、「世界経済見通し」という報告を発表しました。今年と来年の世界経済成長の予期を上方修正すると同時に、2017年は世界の75%の経済体の成長スピードが加速し、世界金融危機発生から10年後の中では、最大規模の加速としています。

　9、 中国共産党第19回全国代表大会が開催、人類の発展に知恵を提供

　10月18日から24日にかけて、中国共産党第19回全国代表大会が北京で開催されました。「習近平新時代中国特色ある社会主義思想」の歴史的な地位が確立されると同時に、中国特色ある社会主義が新時代に入り、新型国際関係の構築、人類の運命共同体の推進が新時代における中国の特色ある大国外交の目標として定められました。

　10、 過激派組織「イスラム国」が軍事面で壊滅、テロ撲滅情勢は依然として深刻

　11月21日、イラクのアバディ首相とイランのロウハニ大統領は、それぞれ、軍事面で「イスラム国」（ＩＳ）を壊滅したと発表しました。その後、ロシアも、シリアでのテロ撲滅活動を終え、駐屯部隊を撤退すると発表しました。（任春生、星）