外務省の華春瑩報道官は21日の定例記者会見で、「欧州連合（EU）の発表した報告書は、中国経済に口出しするものであり、世界貿易機関（WTO）のルールに反してダブルスタンダードを用いている。これでは互いに傷つけあうだけだ。中国はEUに対して、WTOのルールを守り、貿易救済措置をむやみに発動せず、中国との大局的な貿易関係を維持するよう求める」としました。

　報道によりますと、欧州委員会は20日、中国の社会主義市場経済を非難する報告書を発表しました。この日、EUの反ダンピング調査に関する新たな改正案が実施されました。これによりますと、市場で「著しいゆがみ」が発生した場合、EUは第三国あるいは国際市場の価格、もしくはコストに基づいてダンピングと認定することができるとされています。これに対して、華報道官は「このところ中国経済は大きな成長を遂げており、歴史的な変革をもたらしている。このため中国は他の分野でも発展していく上での物質的条件が備わったほか、グローバル経済の安定や成長にも重要な貢献を果たしている。事実が証明するように、中国の特色ある社会主義経済には目を見張る成果をあげており、先行きは明るい」と話しました。その上で、「EUのこうしたやり方はWTOのルールに反しており、中国は合法的権益を守るために必要な措置を講じていく」と表明しました。（Yan、森）