このほど公布された石油・ガス管理体制の改革に関する政府文書によりますと、今後、中国は石油・ガスの探査・採掘の規定を改善、緩和し、一部石油・ガスの関連企業の株式所有構造の多様化と、様々な形式の混合所有制改革を奨励していくとしています。この動きについて、識者は「競争による市場の活力の掘り起しを進めることに役立つ」と指摘しています。

　中国の石油・天然ガス産業は、数十兆元の人民元資本と数百万人もの従業者の利益にかかわることから、これまでの間、業界における独占状態の解消と、改革推進の過程における難関とされてきた分野です。

　今回の政策の公表について、中国国際経済交流センター情報部の王軍部長は「現在、国際石油価格とほかのエネルギー価格は比較的低いレベルに留まっており、変動も緩やかであるほか、国内の物価水準と生産者物価指数（PPI）も比較的合理的な段階にある。この時期に改革を断行すれば、価格リスクの把握も可能と思われる。また、国有企業の抜本改革も進むこの時期に、石油・ガス管理体制の改革に着手することは、まさに時宜を得たものといえる」と評価しています。（殷、む）