中国の酒泉衛星発射センターは22日午前3時22分、地球の二酸化炭素（CO2）を観測する科学実験衛星の打ち上げに成功しました。

　中国の炭素観測衛星プロジェクトの副総指揮で、中国科学院空間科学センターの龔建村副主任は、「大気中のCO2濃度の観測に用いる科学実験衛星を中国が打ち上げたのはこれが初めてだ。この衛星は高精度のCO2観測装置や雲と煙霧質の観測装置などを搭載し、地上のデータ受信、処理、検証システムと通信することで、大気中のCO2濃度の分布図を定期的に収集できる」と話しています。

　また、中国科学院技術部のエンジニアである李加洪氏は、「この衛星の打ち上げは、世界の気候変動研究において中国の発言力を向上するための重要な意義を持っている。今後、中国は国内外で適時データをシェアしたり、データに対する高度な加工を行うなどして、CO2観測の分野で中国の声を伝えていく」と語りました。（玉華、謙）