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青写真から新都市へ 蘇州インダストリアルパークは今

2016-07-24 16:36:52     cri    
 7月18日から22日にかけ、国内外のメディアによる記者団は、蘇州市東部の中国・シンガポール蘇州インダストリアルパークを訪問しました。ちょうど北京が暴雨に見舞われたその日、パークの責任者らは「パークの地下システムは非常によくできており、1998年の大洪水の時でさえ洪水を免れた。これは、パーク設計初期の科学的計画によるところが大きかった」と誇らしげに語ります。

 また、蘇州インダストリアルパーク管理委員会宣伝部の単小輝副主任も、CRI記者のインタビューに答え、「パークは、開発の過程及びその後の輸送プロジェクトの中でも『計画先行』を最も重要な特徴の一つとしています。しっかりと練られた計画により、蘇州は、一枚の青写真から全く新しい都市へと変貌を遂げたのです」と語りました。

 1992年の初頭、鄧小平氏が中国の南部地域を視察、シンガポールの経験に学ぶべきとする重要な発言を行いました。鄧小平氏は「シンガポールのような厳格に管理された社会秩序を学び、彼らの経験に倣い、彼らより立派な管理を実現すべきだ」との考えを示しました。そして同年9月、シンガポール建国の父であるリー・クアンユー上級相が蘇州を訪問、中国・シンガポール両国でインダストリアルパーク提携プロジェクトを推進していく意向を表明しました。その後の1994年、両国政府は、シンガポール西部のジュロン工業団地をモデルに、蘇州東部で新産業都市をつくる契約を結ぶに至ります。


独墅湖科学教育イノベーションゾーンの月亮湾建築模型

 また、単副主任(前出)の紹介によりますと、パークは着工当時から「先に計画、後に建設。先に地下、後に地上。先に工業、後に商業住宅」の理念で、まずパーク全体の土地計画を行い、新型都市基準でパークの設計とポジショニングを行なったとされます。工業用地は「九通一平」(道路、電気、上水、汚水処理、雨水排水、通信、ガス、スチーム、ケーブルテレビのルート確保済、且つ土地も整地済)の基準に達しており、インフラ整備も国内一流レベルのもので、世界でも先進のものであるとしています。

 こうした良質のインフラ環境により、パークが建設されて以来22年の間に、パークは100社近くのフォーチュングローバル500企業を誘致してきました。2015年の中国国内都市GDPランキングで、蘇州市は全国7位、GDPでは1兆4400億元に達し、蘇州インダストリアルパークはその中の14%、金額にして2070億元を占めるようになっています。


独墅湖科教イノベーションエリアの月亮湾実景

 今回の記者団に同行しているシンガポールメディア・コープの余潔琳記者も、「パークを歩いていると、まるで自分がシンガポールにいるのと錯覚するくらいに、都市建設のスタイルがシンガポールと似ている。昔から何度も中国の他の都市には訪れているが、印象はよいものではなかった。今回は初めてのパーク訪問だが、私の中の中国のイメージが完全に変わってしまうほどの場所だ」と驚きを隠せない様子でした。


昔の窪地は現在の高層ビル群に

 IT、精密機械、生物製薬、ニューマテリアル等のハイテク産業のひしめく企業の為の場所であった蘇州インダストリアルパークは、開設から22年を経た今日、住宅、商店、スーパー、学校、スポーツ施設、公園等、そこに働く人々に暮らしをつむぐ街の顔をも持つようになっています。(取材・写真:趙雲莎)

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