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ANA中国総代表「日中の経済・文化交流は『大丈夫だ』」

2016-04-26 18:44:22     cri    


(全日空(ANA)・阿部信一中国総代表)

 全日本空輸(ANA)は4月29日から、武漢と東京の間で直行便を開通する予定です。これに先立ち、CRIがANAの中国での発展と課題や、これからの展望などについて、阿部信一中国総代表に話を伺いしました。

 CRI:ANAの中国における発展や、直面する課題などの状況について教えてください。

 阿部総代表:2015年の実績はまだリリースされていませんが、大まかに見ますと、中日間路線では、お客さんが200万を突破しています。収入面では、上期は大勢の訪日需要もあったことから、対前年比、120%を超える収入を確保しました。一方、昨年の10月末からは、中国の多くの航空会社も日本行の航空便を出すようになり、ANAは厳しい競争にさらされています。ここで生まれた課題は、どのように中国の方にANAのいいところを知ってもらうかということで、そこで我々が目指すことは、まずタイムテーブル通りに飛行機を飛ばすこと、そして中国のお客さんが日本に行ってからの国内線接続サービスの提供、日本国内を自由に飛べる安い運賃の航空便の提供といったようなことも行っています。もう一つの課題は知名度の問題です。中国では「全日空航空公司」と言わないと、「全日空」が航空会社だということを理解してもらえません。全日空といえばANAであり、ANAといえば、日本の航空会社だということがもっと伝わるように様々なことをやっていきたいと思っています。

 CRI:4月29日に武漢―東京の直行便が開通しますね。ほかにも中国との新しいルートを開通する予定がありますか。

 阿部総代表:ANAは今まで中国の10都市(北京、上海、広州、大連、瀋陽、青島、杭州、厦門、成都、香港)で日本行の航空便を運航していて、武漢は第11の都市になります。これを加えると、1日に24路線飛ぶことになります。沿岸部が多いですので、これからはより内陸地域の発展を促し、私の希望では重慶と西安のルートを開通できたらと思っていますし、便数を更に増やすことも考えています。

 CRI中国から日本以外の国行きの航空便を開通する予定はありますか。

 阿部総代表:航空協定の規定により、これは許されていません。従って中国のお客さんがANAをご利用の場合、日本経由で、アメリカ、ヨーロッパ、東南アジアとオーストラリアなどの国へ行くことができます。

 CRI:格安航空業務を展開する予定はありますか。

 阿部総代表:ANAとしてはありませんが、ANAグループはLCC(格安航空会社)を2社持っています。バニラ(Vanilla)とピーチ(Peach)です。

 CRI:ANAの国際線の中で、中日間の路線は全体の30%近くを占めています。中国がANAにとっての大きな市場となっている一方で、ANAは中国経済にどのような貢献をしていると考えますか?

 阿部総代表:ANAと中国の繋がりと言いますと、ANA二代目社長の岡崎嘉平太氏の貢献が欠かせないと思います。岡崎は中日友好のためにすべてを捧げた方で、周恩来元総理からも、中国人民の「老朋友(古き友人)」と称されました。1972年8月、ANAは上海歌劇団の日本行チャーター便を出しました。これは日本の航空会社の中で初めてです。このように、ANAと中国の繋がりは国交回復の当初から始まり、これが我々のすべてのベースです。とにかく日中交流のためには、色々進めていきたいです。航空会社は人とものを繋ぐ・運ぶ仕事をしていますので、このような人とものの流動によって、双方の経済発展に貢献できていると理解しています。

 CRI:中日両国の関係に起伏がある中で、心配なこと、あるいは期待することはありますか。

 阿部総代表:中国での勤務は2回目で、昨年度は北京日本人会の会長も務め、中国の方も、両国関係の改善に向かって進もうとしていることが良くわかりました。日本企業は自分自身の成長に対する中国市場への依存が高いため、両国の友好関係に対する期待感も更にあります。従って、政治的な問題が起こったとしても、経済と文化の交流が続くことを期待しています。1987年にANAが正式に中国に飛んでから、来年で30年になります。その中で、成都線は2011年6月に開通しましたが、これは2011年東日本大震災の後です。苦しかったですが、飛ばしてよかったと思います。航空会社としては、何があっても、2国間で文化と経済の交流が「大丈夫だ」と信じてやってきたいと思います。

 CRI:日本へ行く中国人観光客は非常に多いですが、日本の観光客の足を中国に向かわせる面において、ANAはどのような動きをしていますか。

 阿部総代表:日本が成田、羽田空港の交通中枢建設に力を入れ、中国以外の外国行きの航空便も多く増えたため、中国へ来る客流が分散されたのは確かに事実です。我々は、旅行商品をより細かくしています。例えば今までは「中国へ行こう」と、「中国」を単位に宣伝してきましたが、今は「厦門で夏を過ごそう」、「九寨溝の魅力を堪能しよう」、「万里の長城で日の出を見よう」と、特定の目的地の魅力が、よりはっきり伝わるような旅行商品の制作に力を入れています。

 CRI:本日はありがとうございました。ANAの今後のますますのご活躍をお祈りしております。

 阿部総代表:ありがとうございました。

(文責・写真 張怡康)

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