【観察眼】RCEP調印の中国を警戒する日本 胸襟を開いて共同発展を

2020-12-03 10:44  CRI

 世界の国内総生産(GDP)の約3分の1をカバーする大規模なアジア貿易協定「東アジア地域包括的経済連携協定(RCEP)」が、8年の交渉を経て11月15日に調印された。日本が、最大の貿易相手国である中国および第3位の韓国との間に自由貿易協定を結ぶのは初めてだ。成長市場であるアジアでの巨大経済圏の誕生は、アジアを軸に世界の自由貿易が転換期を迎えたことを示している。

 RCEPは、関税障壁を取り払い、原産地基準を統合することで、域内の通商を活性化させることを目標としている。参加する国同士の貿易において関税が撤廃される品目の割合は91%となる。日本の工業製品に対する関税撤廃率は、中国向けは8%から86%に、韓国向けは19%から92%に大きく拡大する。中韓や東南アジア諸国など複数の国に供給網を築いている企業にとっては、統一的ルールでビジネスを展開できるメリットも大きい。RCEPに合意した国々には日本企業が拠点を持つ地域が多く含まれている。多国間で部品の調達や供給をする際、製品にかかる関税が下がり、統一的なルールのもとでビジネスが展開できる。

 RCEPについて中国商務部国際司の担当者は、中国の対外開放拡大の重要なプラットフォームになると示し、「協定は東アジア地域の経済一体化レベルの引き上げや産業チェーン、サプライチェーン、バリューチェーンの融合促進に寄与するだろう」と強調した。

 ただし、インドは成長鈍化の中での貿易赤字の拡大を懸念し、関税交渉などで妥協することなく協定を離脱した。多くの日本メディアはインドの離脱に遺憾の意を示し、粘り強く参加を促していく必要があるとの考えを示唆した。協定には発効後18カ月間、新規加入国を認めない規定が設けられるが、インドについては、希望すれば、無条件で即時に加入できる特別な規定も盛り込まれる。そこには、中国の存在感が大きくなりすぎないように、との日本などの思惑が読み取れる。

 RCEPは東アジア地域における協力の象徴的な成果であるだけでなく、多国間主義や自由貿易の勝利でもある。日本がさらに胸襟を開いて、中国の参加により前向きな姿勢を示すことができれば、この協定は貿易・投資の拡大とサプライチェーンの効率化や日本経済の活性化に予想を上回る大きな役割を果たすだろう。(日本語部論説員)

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