【CRI時評】世界的試練への対処、不可欠なのは多国間主義堅持の協力

2020-09-17 13:10  CRI

 第75回国連総会が15日開幕した。国連のグテーレス事務総長と第75回国連総会議長を務めるトルコのボルカン・ボズクル氏は、多くの脅威と試練に直面する中、国際社会はより一層、多国間主義を揺るぎなく守り、一国主義を拒み、国連への自信を確立しなければならないと強調した。

 それと同じ日に、世界貿易機関(WTO)は、米国政府が2000億ドルを超える中国製品に課した関税は「国際ルールに違反」とする判断を下した。この客観的で公正な判断について、国際社会では、多国間主義による一国主義への有力な反撃だとする見方が一般的だ。

 近年、WTOや国連人権理事会、国連教育科学文化機関(ユネスコ)などの多国間組織は、米国の政治家によるわがままででたらめな行動によって苦境に陥り、パリ協定やイラン核合意などの重要な国際条約も、米国による自分勝手な「破棄」や「脱退」によって試練に直面している。超大国の勝手気ままな振る舞いに対し、立ち上がって拒んだり反対したりする人がますます増えている。国連の世論調査によると、感染症などの世界的な試練に対処するためには国際協力が不可欠であると考えている人が全体の9割に上っている。

 米国は最近、国連システム内で三連敗を喫している。8月21日、対イラン制裁の早期復活を求める米国の提案に対し、安保理を構成する15カ国のうち13カ国が反対した。8月24日、国連海洋法条約締約国会議で行われた国際海洋法裁判所の裁判官選挙で、米国の脅しと圧力にもかかわらず、中国政府が指名した候補者が当選した。9月11日、国連総会は新型コロナウイルス感染症に関する包括的決議案を採択した。米国は再び世界と反対の行動を取ったが、反対票を投じたのは米国を含む2カ国だけで、決議案は169カ国が賛成して採択された。

 一国主義と強権政治に対し、多国間主義を守ることはより緊急かつ重要となっており、世界は強力な国連を必要としている。そのために各国は協力して多国間主義統一戦線を組み、一国主義の逆流を阻止しなければならない。これは、国連の初心や使命に対する振り返りであり、人類社会の長期的な繁栄と安定を勝ち取る鍵でもある。(CRI論説員)

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