北京
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遼寧省鳳城市大梨樹村にある七彩田園現代農業展示館。ここでは、AI(人工知能)とモノのインターネットのシステムが導入され、スタッフはコンピューターを通じて、ビニールハウス内の温度などを遠隔操作することができます。12000平方メートルのビニールハウスは、普通ならスタッフは20人が必要になりますが、ここの従業員はわずか8人です。
この現代農業展示館は2016年に、大梨樹村の毛正新共産党支部書記が、農業専用プロジェクト資金を申請して、村民たちを率いて建てたものです。
今年43歳の毛正新さんは元々、市の公務員でした。6年前の2014年、故郷大梨樹村の元書記だった父親が亡くなったのをきっかけに、村民の期待を背負って、村の書記に就任しました。
毛正新さん:プレッシャーは大きかったですね。創業は難しいですが、それを守ってさらに発展させていくのはより難しいことです。無謀にやるのではなく、科学技術を導入して、農民をリードしていきたいと思っていました。
山が多く畑が少ない大梨樹村の環境に相応しい発展の道を探るため、毛さんは専門家から意見を求め、最終的にブルーベリー栽培を行うことを決めました。そして、専門機関から技術支援を受けて、現地に適した口当たりがよく、果実が大きく、成熟期が早く、輸送しやすいなどの長所を持つ品種を選びました。その結果、価格を一般のブルーベリーの3倍近くにすることが出来ました。
2017年に、村は近隣の村と連携して、1000ムー(約67ヘクタール)のブルーベリー栽培園を作り上げ、今年は1500万元(約2億円)の販売収入を実現しました。
栽培園で働く小四台子村の村民、徐宝偉さんです。「月収は3000元以上です。出稼ぎの時よりも1000元多いですよ。社会保険もあって、なかなかいいと思いますよ」
いまの大梨樹村は、整備された道に所々かかる石の橋、白い壁の民家などが観光客をひきつけています。定年退職した張其華夫妻は、ここで家を借りて住むことにしました。
張其華夫婦:村の人たちは前向きで、各家庭が自分の事業を持っています。社会環境がよくて、人が優しいので、住むようになりました。
「小康社会に向かう中国人の暮らし」、今回は遼寧省鳳城市の大梨樹村がスマート農業で遂げた発展についてお伝えしました。お相手は王秀閣でした。ではまた来週。さようなら。