北京
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2020年中国国際サービス貿易交易会(CIFTIS)が今月4日から9日まで北京で開催されている。これは新型コロナ禍の発生以来、初めての(オンラインでない)大型展示会だ。同展はロボットの案内人や、AI、ビッグデータ、5G技術を活用することで感染症対策に配慮した展示、そしてフォーラム、商談、運営管理の全プロセスをカバーするオンラインとオフラインの連動体制など、まさに運営側が称した通りの「科学技術を駆使した展示会」となっている。
同展には4大サミットフォーラムが設けられ、その一つである「デジタル貿易発展トレンドとフロンティアサミットフォーラム」が5日に国家会議センターで開催された。
デジタル貿易とは何か。フォーラムに出席した商務部の王炳南副部長は「デジタル貿易とは、デジタル技術を駆使して研究開発・デザイン・生産するとともに、インターネットと情報技術を通じてユーザーに交付する製品およびサービスである。デジタルサービスを中心に据え、デジタルでの交付を特徴とする貿易の『新形態』だ」として、デジタル貿易には情報技術サービス、デジタルコンテンツサービス、デジタル技術により交付するアウトソーシングサービスの3種類が含まれると明言した。
新型コロナ禍により、交通、観光、飲食、レジャーなどのサービス業が大きなダメージを受けたが、一部のサービス業――例えば、教育、医療、金融などの業界はオンライン化を図り、デジタル技術と結びつくことで生き抜いている。デジタル技術との融合によって、その他の既存のサービス業も次の段階へと進むことが期待される。
デジタル貿易の規模は急速に成長している。2019年に中国のデジタル貿易輸出入規模は2036億ドルに達し、全国のサービス貿易総額の26%を占めた。このような背景下で開かれた今回の展示会において、出展企業や団体、フォーラムに出席した研究者たちは、「デジタル貿易による既存産業の転換」と、「デジタル技術による貿易の新業態・新モデルの登場」という動向に期待を寄せている。(CRI日本語部論説員)