北京
PM2.577
23/19
四川省宜賓市の長寧県で6月17日にマグニチュード6.0の地震が発生した後で、同県の双河鎮葡萄村ではある出来事に注目が集まっていました。それは村の井戸水のことです。
双河鎮は1300年以上の歴史を持つ古鎮で、鎮内にある井戸「葡萄井」は泉に水が湧く様がブドウに似ていたことから名づけられました。宋や元の時代から「嘉魚清泉」とも呼ばれてきたこの井戸は、一年を通して7度の水温を保つ天然の冷泉水で、この水で作られた、ゼリーのようなお菓子「涼糕(リャンガオ)」は葡萄村の名物として広く知られます。
しかし、今回の地震の後で、この井戸の水は一夜にして無くなってしまいました。これにより多くの人々が、「もう二度と『葡萄井』の水で作られた『葡萄井涼糕』を食べられなくなるのでは」と心配しました。
ところが、震災発生から3日後、誰もが諦めかけていた頃に、なんと葡萄井に再び水が貯まり始めました。井戸がよみがえったことに歓喜する人々、「葡萄井涼糕」の味は失われずに済みました。(ヒガシ、謙)